小学校の卒業アルバムの準備が始まるころ、父からカツラの提案をされた私。母が大手カツラ育毛メーカーに連絡し、営業の方がカタログを持って来てくれました。その頃はまだ直接頭に植え込む殖毛はやってなかったんじゃなかったかしら。丁寧に説明を受けたが、小学生の私ですら引くような金額だったことと、今さらカツラにするってのが恥ずかしいような気分で、全く作る気にならなかった。まだカツラというとコントでよくあるような、風で飛んで、転んでも飛んでいく、芸人さんが斜めにずらして笑わせるアイテムって認識の方が強く、今のようにおしゃれに使うウィッグって物の存在はまだ知らない。だから、私は帽子で大丈夫。カツラは遊ぶのに邪魔になりそうだし、どうせすぐ治って使わなくなるものにそんなにお金を使うのはもったいない!と両親に言った覚えがあります。母はちょっとでも人の目を気にしなくてすむように。と強く勧めてくれましたが、本気でそう思っていました。今はすごく安価でウィッグを買うことが出来るし、見た目もとても自然です。私は20歳になって紆余曲折ありようやくウィッグを着けました。確かにパッと見は、目を引く感じもなく気が楽でしたが、そこから派生するジレンマはすごく多くて、正直カツラにしなければよかった。と思うことも多々ありました。そのことは別の時に書くとして、とにかく小学生の私は脱毛症とともに生きる覚悟なんてなかったし、全身ツルツルになった病状というよりも、見た目が人と違う状態に『今』なったことがショックで、すぐ先に卒業があり、中学入学が控えていることまで気も回りませんでした。大学病院へは通院していましたが、症状に何の変化もなく、生える気配ありません。