豪華です。いろいろな部位が入って1850円は安いと思います。そして味はモチロンのロンに美味しい🥰 味わいつつガツガツと、あっという間に食べてしまいました。ごちそうさま🙏
食後は静鉄の新静岡駅までブラブラ街歩きです。
以前は遠目に見ただけの静岡市役所へ。
市役所本館は戦前に建てられ、登録有形文化財に指定されています。中村與資平の設計によるスパニッシュ様式?の建築で、「あおい塔」と呼ばれるドームが特徴です。
今になってみると市役所内も見学すれば良かったなあ。
市役所前のガス灯のデザインもお洒落ですね。
市役所を後にして新静岡駅から県立美術館前駅へ移動します。県立美術館でロダンの彫刻を見るのが今回のもう一つの目的です。
県立美術館前駅へ到着して下車したのは、わたし一人だけで時間的なものか、駅を出ても人通りがほとんどありません。途中、車の往来の多い交差点を過ぎて、緩やかな坂道をテクテクと進みます。
美術館の周辺は公園と遊歩道になっており、所々に彫刻やオブジェが設置され市民の憩いの場となっているようです。
美術館の建物は図書館や催事ホールと一体化しており、美術館の入り口は2階となっています。開催されていた企画展には興味を唆られなかったので、収蔵品展だけの入館料300円を払い入館しました。
この日は「静岡の現代美術と1980年代」という収蔵品展が開催されており、そこで以前どこかで見たことがあり、気になっていた画家の作品に再び出逢うことができました。
『飛べなくなった人』石田徹也
『引き出し』石田徹也
石田徹也は静岡出身で、31歳の若さで亡くなっています。存命中に作品はあまり評価されず、アルバイトをしながら絵を描いていたようですね。
彼の作品は、ある種の人が日常に感じる孤独や不安を独特の表現で描いているように思います。人によっては変な絵と思ってしまうだけかもしれませんね。
死後、遺族が作品を寄贈したので、静岡県立美術館が一番多くの絵を所蔵しています。
そしていよいよロダンです。本館の奥にロダン館があり、ロダン以降の作家の作品展示室を抜けるとロダンの彫刻が待っています。
オーギュスト・ロダンは紆余曲折を経て30代後半に彫刻家として名を知られるようになり、没後に近代彫刻の父といわれるようになります。
やはりロダンと言えば『考える人』を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。小学生の教科書にも載っていましたよね。
動きだすんじゃないかと思わせる緻密でダイナミックでリアルな作品を見ていると、初期の『青銅時代』という作品で型取り疑惑を持たれたのも頷けます。
ロダン館の中央に展示された『地獄の門』です。
ダンテの『神曲』地獄篇に登場する地獄への入り口の門をテーマに製作されたブロンズ像ですが、完成することなくロダンは世を去っています。
門の前の床には門に記された銘文が、様々な作家の訳によって紹介されていました。
門の大きさと細部を飾る彫刻の数々に圧倒されます。
門の上部中央で門を見下ろしているのが『考える人』の像です。ここに来るまで『考える人』が『地獄の門』の一部だったとは知りませんでした。
各彫刻については、まるこさんという方がブログで詳しく解説されています。
肖像的作品の中には教え子で15年間愛人でもあったカミーユ・クローデルをモデルにした物もあります。
20歳頃のカミーユ・クローデル Wikipediaより
ロダンには内縁の妻ローズがいましたから三角関係ってやつですね。カミーユが美しく才能溢れる存在とはいえ、42歳のロダンが親子ほど年の離れた19歳のカミーユに手を出してしまうのはどうなんでしょうね。あの当時なら普通なのかな?
カミーユはロダンの子を身ごもりますが、ロダンは産むことを認めずに中絶させます。そしてロダンはカミーユに内縁の妻ローズと自分のどちらを選ぶのかと迫られ、なんとカミーユを捨ててしまうんですよ。ヒドイ.. ( ó_ò。 ) ショックを受けたカミーユは気が狂ってしまい精神病院で死を迎えることになるのですから、まあロダンも偉大な芸術家や作家にいがちなキング・オブ・クズですね😅
内縁の妻ローズとも死ぬ間際にようやく婚姻の手続きをして、その後の自分の今際の際の言葉が「パリに残した若いほうの妻に会いたい」ですから、いやはやなんともはや🤣
その他の肖像的作品の中に『花子のマスク』という日本人女優 花子をモデルにした物がありました。
欧米各地で巡業の舞台に立っていた花子の演技に惹かれたロダンがモデルになることを依頼し、その表情を約60点ほどの彫刻作品にしています。
それにしても日本人とロダンにつながりがあるなんて思いもしなかったです。
今回の一人ウロウロ旅は、いろいろと初めてのことを知れて、なかなか充実したものでした。
さあて、次の旅はどこへ行きましょうか?