限られた時間、家族と共に | 腎がんステージ4、肝転移との闘い

腎がんステージ4、肝転移との闘い

母:腎癌ステージ4。
そんな母との闘病生活。一向に良くならない現状に加え、元々の性格もあり内容はネガティブなものが多いです。ブログでしか言えない思いもあります。不快に思われるようでしたらそのままお帰りください。迷惑、誹謗中傷コメは断固としてお断りします。

母と二人きりで過ごす緩和ケア病棟での初めての夜。
夜中に何度か目を覚まして、またすぐ寝て⋯
頷くのが中心だったけど、まれにはっきりと言葉を話すこともあった。
「カーテン開けておいて。雨⋯?」と外が気になるようだった。外の環境が伝わる部屋でよかった⋯

とても静かに時間は過ぎた。
熟睡はできなかったけど、無事朝が来たのがほつとした。
朝7時過ぎからは、ちょくちょく目が開いた。
話しかけるとうなづいたり。
胸が痛い?痒い?訴えあり撫でていると、「ありがとう」と何度も。
私もありがとうを言うなら、今しかない⋯
なかなか言葉が出てこなかったが、やっと
「ありがとう。私ね、貴女の娘で本当によかった」
と伝えた。母はうなづいていた。朦朧としてたし、脈絡もなかったから伝わったかは分からない。でも、最近ごめんねばかりだったから、やっと感謝を伝える事ができて嬉しかった。



しばらくするとまたよく目が開いていたため
ニュースの話やお花の話をした。
母が花を育てたいと言ってたから、おうちで育てられる胡蝶蘭を用意していた。でも救急車で入院してしまうことになってしまった⋯緩和ケア病棟なら⋯と生花も持込み、育てている。
届いた時は蕾だったのが、

今朝病室で1つ花開きました

母に見せると「ああ!」と驚いて嬉しそうにした。
昨日先輩から頂いたお花も凄く嬉しそうに見ていた。

本当に花か好きなんだろうな⋯

傾眠傾向は強いけれど、たまにあるサプライズ、面会には反応見せたりしていた。


もうしばらくは容態安定していけるかも、もしかしたらレベルは改善するかも、と一縷の希望はあった。
でも現実は残獄だった。

夕方には血圧、尿量低下。意識レベルもオキファスト下げている割には朦朧で悪化傾向。
呼吸も少し変化出てきている。
苦しそうな表情でないのが救い。

改めて、状態改善の見込みは厳しく、このままどれだけもつかわからない。と。
突きつけられた現実、母は眠っているような穏やかな表情。信じられなくて、この手の温かみがあれば大丈夫だと思っていたのに⋯
弟と2人で母の手を掴んで泣いた。
祖母も察したのか、母の側から離れたがらない。
「泊まっていきたい」と、祖母。
急遽家族全員でお泊まりになった。
こんな風にみんなで過ごすのは久しぶり。
母の隣でご飯を囲み、その後思い思いに声かけたり摩ったり。
取れる時に休息を、と寝れそうな人から寝る。
祖母は一番ショックなのか母の側を離れようとしなかった。4人で並んて寝るのはできないので、弟と祖母が母の隣へ。私は控え室に。
夜中に覚醒したとき、弟たちも母と話が出来ますように…

無事に朝が来ますように