先日に書いたカワセミの話の続報である。実は、K市のK川ではいまも、カワセミを撮影しようと、カメラを持った人たちが集まっている。もう、集まり始めて3週間ぐらいになろうか。昨日も私が車で通った対岸に20人ほどいた。

 ところが数日前、仕事の同僚が「どうも白いカワセミみたいだよ」と教えてくれた。それが気になって昨日は車を止め、こちら側にいたカメラマンの一人に尋ねた。「白いカワセミって本当ですか?」。男性いわく「ええ、真っ白じゃなくて、少し黒や青も混じっていますがね」。

 帰ってからさっそくスマホで調べてみる。あった、あった。白いカワセミが話題になり、新聞やテレビのローカル版で取り上げられている。もうみんな知っているんだと思った。だから明らかにするが、K市とは鎌倉市、K川とは柏尾川のことだ。カワセミの写真も載っていて、確かに白い。わずかに黒や青も混じっているようだ。

 そしてまた、疑問がわいてきた。私がカメラマンが集まる前に、同じ現場で目撃した「青い鳥」は何だったのだろうと。私はカメラの放列が始まる4日ほど前に、鮮やかな1羽の青い鳥が対岸の上を右に左に飛び回っている姿を確かに見て、ハンドルを握っている仕事の同僚に「あ、カワセミ、カワセミがいる」と、うれしくて大声で教えた。確かに、誓って「青い鳥」だった。

 その1羽として考えられるのは、1、この川に生息している「ほかの青いカワセミ」だった。2、私が「白いカワセミ」を青いと見間違えた。3、「青い鳥」の幻を見た。Have you ever seen the blue bird? 自問自答してしまう。幻であったとしても、私の中では、幸せの鳥はいつも青いのだ。      (2023.10.12 風狂老人日記)