ようやくネットでポチったiPadのキーボードと

カバーのセットが届きましたにっこり

慣れないのでまだ打ちにくいですが、ひっそりと浜学園物語の続きを書きますびっくりマーク


スター浜学園物語「100傑の彼女」No.4〈前編〉スター


正午近くのオフィスでは、エレベーターの混み具合を予想してか、やや早めの時間にさりげなくランチに向かう独身社員たちの姿がある。

 

私もそんな時があったな、と洋子は思う。

悠斗が生まれてからは常に時間に追われていて、

ゆっくりランチを楽しむという贅沢な時間はなくなった。

夕方まで体力が持つように栄養補給するだけの時間と言う感じだ。

 

席でささっと買ってきたおにぎりなどを食べて、歯磨き、メイク直し、お手洗いを30分以内で済ませる。

残りの半分の昼休みは食材をネットスーパーで注文したり、5か0のつく日には楽天ブックスで参考書やビジネス書、楽天で洗濯洗剤など消耗品をまとめてポチったり、返信できていなかったLINEを返したりお気に入りの受験ブログやインスタで情報収集をする。

隙間時間を有効活用しないととても生活が回らない。

 

今日も買い置きしているゼリー飲料と完全栄養食っぽいパンでいいか、と

デスクの引き出しを開けたところ、

「そんなんじゃ、ワーママの体力持たんでしょ」

と背後から声をかけられた。

振り返るとパンツスーツ姿の営業部の田中が

腕組みして仁王立ちしていた。


「わっ!先輩、今日もまた大阪出張ですか?相変わらず神出鬼没でいらっしゃる」

「四字熟語の使い方!サピなら0点だぞ!今日、一緒に外へランチいこ。そんなパンだけじゃお腹も心も満たされないよ!せっかく東京から私が来たんだし、あと、今日はスペシャルゲストも用意してあるよ」

田中の隣に立つアラサー女子がにっこりと洋子に微笑んだ。


柔らか素材のひらひらブラウスにウエストの細さと腰のラインが分かるタイトな長めのスカート。

自然な髪色のサラサラのセミロング。


上品美人タイプ!

まるで「東京カレンダー」の表紙の子みたい!そして服装がクリオネみたい!

と洋子は思う。

 

「栗尾寧々と申します。田中さんと同じ営業部で、ストラテジーを担当しています。

今回の大阪プロジェクトをご一緒させていただいています」

 

大阪プロジェクト、というものが何か知らないけど・・・それよりも名前!見た目通り!

マスクの下でニヤニヤしている洋子の顔に田中が顔を寄せる。

 

「先輩、顔くっつけすぎ。。。パーソナルスペースください。。」

「かわいいでしょ。クリオネちゃん、って呼んであげてね。単に東京カレンダーで黒のワンピ着て

お肉を上品に食べて、意味ありげに笑ってる子と同じレベルじゃないってことだけは言っておくわ。

この子はね、あなたにとってスペシャルゲスト。上⭕️町校に通っていた元浜学園生。かつ、家庭教師

バイトで小6中心に教えて、直前期には親の足元見た時給でガッポガッポ経験豊富の中学受験のプロだから」

「そんな、プロだなんて。普通です。単にS天王寺中高からの東大なだけなんで。」


S天王寺⁉️東大⁉️

興奮して洋子は質問する。

「すごい!クリオネちゃん!まさか100傑になったりとかしました!?」

「わりとそうでした。たまに50傑にもなりました。S天王寺以外にも、難関中も2校合格したのですが、大阪在住だったので家から近い学校にしました。あと、同じく浜学園生だった兄が、大阪⭐️光に行ってたので、近くだし一緒に通えるでしょうと親が決めた感じです。ちなみに兄は京医です。」

 サラッと答える栗尾に、興奮おさまらない洋子の様子を見て、田中は会社携帯をサッと操作した。

「今、13時から、人事部と営業部の人員計画についてのMTGって会議招集しておいたからスケジュールオッケー入れて、口裏あわせてね。昼はそれも兼ねたランチってことで。よし、じゃあ、営業部と人事部のおっさんが来なそうなおしゃれなカフェにでもランチ行こうか!」

と強引に洋子と腕を引っ張った。

栗尾も

「ランチーミーティング行ってきまーす♡」

とよく通る声で洋子の上司ににっこり会釈してエレベーターに急いだ。上司の高田は栗尾に見惚れてうんうんと頷いている。


クリオネちゃん、きっと仕事できる子だ…

しかも50傑とは!!

洋子は聞きたいことで頭がいっぱいになった。

 

続く笑