夫がとんでもない告白をしたのがきっかけでした。
ご想像に難くありませんが
「大学院入学金と授業料として国に借りた奨学金の返済が
900万ウォンに減った」と呟くように言ったのです。
最近6ヶ月の夫の働き振りを見た後では何も言えませんでしたが
これが休職中の6ヶ月前なら怒り心頭に達していたところです。
今年の春、1年半かけて卒業した大学院の奨学金にしては
返済が遅々として進んでないのではないかと問い詰めると
休職中は利子だけ請求されていたと言うではありませんか。
ここで、はたと思い当たることがありました。
巷に溢れる就職浪人達がなかなか就職しない理由の一つに
奨学金返済開始を遅らせることもあるのではないかと。
大学進学率90%以上の韓国人の全てが裕福なわけもなく
夫のように国から奨学金を借りていることは容易に想像できます。
借金がある以上より年収の高い会社に就職したいと考え
先頃話題になったサムソンのような大手企業ばかりに
入社できればラッキーと考え殺到するのだと思います。
さて、先々週末我が家に寄ってくれ久しぶりに会えた
アメリカ人英語講師ステファニー(仮名)の婚約者J氏は
この春めでたく政府関係機関に就職することが出来ました。
と言ってもまだ研修期間らしく年収は2000万ウォンほど
二人が独立して住むには不安な金額です。
倹約を美徳とする朴大統領の考えもあり
政府関係機関は率先して節約しなければならず
新人であるJ氏はサービス残業・休日出勤当たり前に加え
父親名義の自家用車を仕事の雑用に使わされても
交通費と言う概念が無いため自腹を切ることを余儀なくされます。
これらの事情からJ氏は実家から通勤するしかなく
二人共通の時間が持てなかったことから
ステファニーがJ氏の実家に同居することになりました。
この辺りまでは前回会った時に聞いていたのですが
その後の出来事は私の想像を超えていました。
最初の頃こそ親切だったJ氏の母親は
親切の一例として勝手に予約したアートメークを
有無を言わせず施術させたとかですが。
彼女が生活費を入れていたにも関わらず
仕事で疲れているステファニーに
一日の全ての洗い物をさせるようになりました。
しかし、彼女がJ氏の実家を出た決定的理由は
就職浪人中のJ氏の兄の存在でした。
J氏の兄はサムソンの適正試験を3回受験して失敗し
親の目を気にして他社にも履歴書を送っていましたが
ある時ステファニーはJ氏の為に翻訳した英語の履歴書が
J氏の兄の名前に書き換えられていることに気が付きました。
ステファニーはJ氏にこの事実を告げましたが
J氏は驚きもしなかったそうです。
何故なら、大学時代から兄の宿題のレポートを
弟であるJ氏が代筆することがよくあったと言うのです。
怒ったステファニーはJ氏の兄の面目を考え
書面で抗議をしましたが
J氏の兄はその書面を居間のテーブルに置き
両親の目に触れるようにしたのです。
結果、驚いたことにステファニーが悪者になり
いたたまれなくなった彼女がJ氏の実家を出たと言うのです。
J氏の兄は銀行勤めの経験があり3ヶ月でクビになったそうですが
その理由が想像できるような気がします。
夫の最初の就職先H社に元LG社員A氏が居ました。
LGもサムソンと並んで韓国人憧れの就職先です。
典型的家族経営の中小企業には不似合いな
夫曰く、貴公子のような男性でした。
私も実際にA氏に会って話したことがあるのですが
ハンサムで小奇麗で人当たりが良いという印象でした。
社長も破格の待遇で彼を入社させ
彼の活躍を大いに期待していたのですが
あっさり退職してしまいました。
自宅はアックジョン洞にある高級アパートで
奥様は小学校の教師をされているとか
成功者の典型のような生活をしているようでしたので
埃だらけの事務所では無理もないと納得していました。
事業を始めるのが退職理由だと聞いていたのですが
その後のA氏の同行には好奇心を掻き立てられました。
A氏は同じ化粧品原料業界で就職活動を始め
夫も休職中に応募した中堅会社にほぼ内定したそうですが
履歴書にある出身大学に社長が電話してA氏のことを尋ねると
「そんな人は知らない」と言われたそうです。
A氏は有名大学の分校出身だったのですが
履歴書では本校を卒業したことになっていました。
確認するため社長がA氏本人に尋ねたところ
本校出身だと言い張ったそうで、結果は勿論不採用。
現在A氏はウチとも取引のある原料会社でブースを借り
一様企業家として働いていると聞いています。
夫と一緒に働いたH社の社長には恥を忍んで
「仕事を回してください」と挨拶にも行ったそうです。
更にLGも実はクビになっていたらしいと分かり
貴公子A氏の株はぐっと落ちてしまったのでした。
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