がん患者大集会 中村教授の話 (拡散希望) | ハマリョウの膵臓がん初回手術から14年、共存8年半

ハマリョウの膵臓がん初回手術から14年、共存8年半

2009年11月会社の定期検診で膵臓に影、
翌年2月に7時間に及ぶ手術を行い
2年後再発するも奇跡的再手術で
3年間無事に過ごすも、2015年7月に再々発、
11月に3度目の手術を別の病院で決行、
しかし取り切れず、QOLを保ち次のステップです。

11月26日、東京医科歯科大学病院M&Dタワー大講堂で行われた

  がん患者大集会 

中村祐輔教授の講演について大変遅くなりましたが報告します。

 

 

憧れの中村祐輔教授とも会終了時に握手でき、

5年前の東大医科学研究所退官記念講演の話をさせて頂きました。

流石に怖いもの無しの私でも世界の中村教授とお話しなどと

思い近寄れなかったのですが、何と妻が先陣を切ってくれました。

凄いですね‼

 

 

さて本題、中村教授の話

 

がんの治癒を目指して

(ゲノムによってがん治療はどう変わっていくか)

と題し講演を行った。

 

患者個人個人に合った治療を行うことが必要である。

すなわち、プレシジョンメディスンが大事で、

オーダーメイド医療を行うことが求められている。

 

今米国は国をあげて、個々の患者さんに対応した医療を提供しようとしている。

 

これまで医師はそれぞれの患者さんに最適な医療を届けようと努力してきた。

 

10年生存率(中村教授が利用したものではなく、がん情報から転用)

 

ここで教授は大腸がんステージ別の10年生存率のグラフを示し、

ステージが低ければ、ほとんどの方が助かると・・・・・。

 

同じがんでも早期に発見出来れば治癒する率は高いがんが多いが、

すい臓がん、胆道がんに代表される難治性がんは早期でも生存率は低い。

早期に見つかっても治癒率の低いがんが有るということは、

2つのグループのがんは、がんの性質が違うはずであるから、

違いをゲノム、遺伝子を通してあるいはあらゆる道具を使って

何故これらのがんはたちが悪いのかを知れば、

それに対して対策をとることができる。

 

これが現在では欧米の常識である。

日本では、やっとはじまった程度で追いかけるのがやっとである。

日本では世界に先駆けて1981年に死因の1位になったにも関わらず、

日本のがん対策が世界から遅れているというのが実情である。

 

がんの治癒率を上げるために

  1つは、がんの検診率を上げること

  もう一つは、超早期にがん再発診断を行うこと、

である。

 

がんが再発した場合、多くの医者が「再発したら難しい」という。

そうではなく、遺伝子の情報を解析して、超早期に診療を開始することにより

治癒率を上げることは可能だと考えている。

そして、遺伝子の情報により的確な治療法を選択することが重要である。

 

多くの場合これまで続けられていた抗がん剤治療を続けるが、

いずれは薬が無くなり、日本の多くの医師は「もう治療法がありません」、

と簡単に患者に言うわけですが、

欧米では、新しい免疫治療が始まりつつある。

 

今話題の免疫チェックポイント阻害剤は、その薬ががんを叩くのではなく、

その人の持っている免疫によってがんをやっつけるのである。

免疫力が、がんを叩く訳なので患者自身の免疫を上げることが重要となる。

本来がん細胞をやっつけるリンパ球等の免疫力を上げる必要がある。

 

しかし、専門家であっても知識を習得するのが難しくなっている。

まして患者さんは解らないので、人工知能Ai技術が重要となり

これを介し、医療者と患者がコミュニケーションを取ることが必要になる。

 

この遺伝子解析、2001年人間のゲノム情報を入手したが、

その時は10年の歳月と1000億とか3000億円の費用と言われ、

数年後には3年と2億円、これでも使えない。

その7,8年後には2週間と40万円になった。

そして今、1日と10万円、

そしておそらく来年には遺伝子解析が技術進歩で

1人当たり費用3万円、解析時間15分程度で可能になる。

解析時間は15分で結果が出るということではなく、

一気にまとまったサンプルを解析するので、

一人当たりにするとその時間で出来ると言うことである。

 

そこで今実際にがん治療を行うための道具が、リキッドバイオプシーである。

血液や尿、唾液等を試料にしたリキッドバイオプシー技術と

次々に開発される新薬や新技術により、素早く安価にがんを診断できるようになってきた。

そして、完全ではないが世界ではがん治療が出来るようになってきた。

超早期に再発がんを見つけ、遺伝子異常に基づいて治療を行う。

この技術進歩を考え先手を打たないといけないが

日本の状況は欧米を追いかけるのが精一杯である。

 

手術後の残存がんをリキッドバイオプシーで調べ、次の一手を早く始められる。

がん細胞が活性化されていない状態で治療を始めれば、

免疫が強いので効果があると思う。

 

脳腫瘍や血液のがんは難しいが、すい臓がんを含む固形がん再発患者では、

血液を調べることにより80%位の患者の遺伝子異常がわかるようになってきた。

なので難治性がんでも光はある。

 

現状の科学の進歩を考えながら、医者は努力すべきである。

 

ただし、画像が良いのか、リキッドバイオプシーが良いのかは、

現在ははっきりしていないので、これから検証する必要がある。

 

ここで中村教授は、

リンパ球がんを貪食する画像を出したが、やっつけるリンパ球と

がん細胞に反応を示さないリンパ球の動画が示された。

がん細胞をやっつけるリンパ球を増やすことが治療につながる、述べられた。

 

ニボルマムは、最初は効きが悪いが時間がたつと効いてくる。

これは、がんを叩くリンパ球が増えることによって効果が現れるということである。

がんに反応するリンパ球を増やすことが重要である。

実際がんを殺しているのは増えたリンパ球であって、

元々リンパ球がない患者には効果がない。

 

現実には、免疫チェックポイント阻害剤が効く人は30%程度である。

分子標的薬でも直ぐに限界を迎える。

アメリカでは、数年前からネオアンチゲンを使ったワクチンを使って治療が始まっている。

ゲノム解析とがんを敵とみなすことのできるリンパ球を増やすことが出来れば

がんを叩くことができる。

アメリカでは、一気に免疫治療が花開こうとしている。

 

中村教授は、これまでの研究を振り返り、くじけそうになった時、

かつての患者さんの言葉「絶望の中で生きていくのは辛い。光を見ながら過ごしたい。

という意の言葉が忘れられません。

我々の責任は、「少しでも良いから患者さんに光をを提供していくことだ」、

自分に言い聞かせている。

がんを克服するために皆さんが協力してがんという敵に戦ってもらいたい。

そして、採取されたバイオプシーの試料や患者から摘出された組織、血液などは

がん患者さん自身のもので、これらを自分のために有効に使うことを

是非考えてもらいたい。

 

そして、オールジャパンで立ち向かうことを願ってやみません。

がん患者さん自身、ご家族が行動して、声を上げて現状日本のプアーながん医療の

現状を変えるのは皆さんだと思います。

 

 

 

ここからは私の意見である。

 

リキッドバイオプシーにより患者の身体に優しく低侵襲で、

かつ安価に検査でき、患者にとっても効かない抗がん剤で

苦しめられることもなくなる。

これが、これからのがん治療である。

 

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