「パパ、体操しようよ！」
最近、我が子はおうちでごろごろ
マット運動や
腹筋や腕立て伏せの
真似をし出したね
嗚呼、パパはどんなスポーツ
したか解るかい？
ボール使う
球技じゃないよ！
勿論見るのは大好きで
地元神奈川の高校野球は
ハイレベルだし
毎年必ず応援したからね！
身長の割りに軽量で
腕力は無かったけど
走るのだけは得意
前に走者がいるのが
絶対にイヤで
いつも速く走る友達と
一緒にトレーニングしたのさ！
だから僕ら二人以外は
優勝者がいなかったんだ.....
でも一番好きなのは
競技に出る事よりも
一人で夜の街を走る事
解けない数学の問題に
息が詰まったり
イヤな目に合ったりしたら
ボクサーが身に付ける
減量スーツ着て
坂の多い横浜の街を
全速力で走り抜けた
勿論汗びっしょりさ
でも速く走る事によって
イヤな事やモヤモヤを
みんな振り落として
shower浴びる頃には
気持ちはスッキリ
走り抜けた達成感は
僕の夢実現のための
全ての行動をいつも
後押ししてくれたよ！
もうひとつ
大好きなスポーツは
ボクシングさ！
色は白いし
イメージに合わないって
よく言われるけど
プロボクサーは
厳しい減量と
苛酷なトレーニングに耐えて
タイトルマッチに
負けたら引退という
悲壮感帯びた闘志に
震えながら観戦したんだ
小さな頃から
もう天にいる
キミのお爺さんから
訳もなく暴力を振るわれ
どうしても
また、どんなに細くても
強い精神力と鋼の体で
強く成りたいパパは
ボクシングいちから学んで
動きを体に染み込ませたんだ
それに観戦で
どれ程感動したか解らなかった
そして、チャンピオンに成った選手が
リング上で涙溢し
我が子を抱き締める.....
何度感動して貰い泣きしただろう.....
僕もそんなパパに
いつか成りたいって.....
これだけは言いたいよ
本当に厳しい練習や
減量に耐えた選手は
みんな自分に厳しく
みんなひとに優しいんだ！
安易にひとを脅したり
己より弱い者に暴力を振るうのは
弱虫の証拠さ.....
嗚呼、高校野球も
負けたら次がないから
感動が止まらなかった
そう海沿いの浜っ子は
応援する学校が負けたら
横浜の夏
海沿いの街の
夏は終わり.....
三年生は最後の夏だし
それ程真剣に応援するから
選手の涙に共感して
涙溢すのさ.....
嗚呼、やっぱり僕は
浜っ子さ！
地元のプロ野球チームが
どれだけ連敗しても
毎年最下位でも
ファンをやめるつもりは
毛頭なかったよ！
球場からの帰り道
小中学生の僕らは必ず
負け試合を目の当たりにして
どうしたら強く成れるか
負けない様にするには
何が必要か
ずっと真剣に議論したんだ.....
評論家顔負けの理論
ぶつけ合ったし
真剣に考えたよ.....
だから苦手教科を
どうすれば得意に出来るかとか
勉強の苦手の後輩たちに
アドバイスするための
解決案を生み出す思考力が
僕らは身に付いたのかな.....
今も関内駅やイセザキモールで
ユニフォーム着た男の子の顔色見たら
勝ったか負けたか
大体解るんだ.....
でも、みんな負けを分析して
自分も実生活での負けを
勝ちにしたいと
悔しい気持ちの選手
見ながら
自分も勉強やスポーツ
僕も頑張ろうって
発奮しているだろうね.....
やっぱりスポーツは
個人競技であろうと
なかろうと
自分との闘いなんだ
勉強もそうさ
欠点を直視して
解決策見出だして
悔しさバネに
長所に変えて行く
こうしてみんな
苦手な事を
得意な事に
変えるのさ.....
嗚呼、我が家の
幼きツンデレスパルタ
トレーナーに
僕は倒れそうさ..... ！
腹筋、背筋
腕立て伏せは
それぞれ500回
日課だけど
キミが更に追い込むから
パパ、もうだめ..... ！
でも、よく言われたなぁ.....
「何でパパ、
こんな筋肉だらけなのかな？」
これは僕の
涙の結晶さ
幼い頃から
音楽少年の僕だけ
父親や兄弟から
除け者にされ
殴る蹴るで
気が失うなんて
日常茶飯事
これでもかと
暴力振るわれたから
我が儘や怠惰を
余計なもの削いで
キミとママ
守るために
僕は僕を
鍛えて来たのさ
最後に.....
僕は決してひとを殴らない
死ぬ迄殴らないだろう
それはキミのパパが
本気で殴られた
痛みを
知っているからね
痛めつけられた事実を
涙堪えて鍛えて
優しさに変える
涙の結晶
身に纏い
僕は大事な家族の
盾に成るために
一度きりの幼子の
キミを
守るために
生きて行きたい
(c)詩月ひかる
追記
人生で一番感動した
ボクシングの試合.....
伝説に成ってしまいましたが
2000年秋に行われた
畑山選手対坂本選手の
世界タイトルマッチです
僕が応援し尊敬していた
坂本選手は
あの日負けてしまい
養護施設の子供たちとの約束は
果たせませんでしたが
それでも
勇気と根性
優しさで
世界一であると
そう思いました
また真の野性溢れる
坂本選手に立ち向かった
畑山選手は
勇気でも超一流
本当に天才だと思いました
ボクシングの試合で
あれ程感動した試合は
あの日以降
残念ですが
余りありません.....
死闘と呼ばれる試合
最近無くて寂しいです
然し、もう一人.....
日本人のファンに愛された
リック吉村選手
今でも
僕は心から尊敬します
坂本選手も
リック吉村選手も
間違いなく
今の世界チャンピオンよりも
遥かに強いと信じています.....
世界チャンピオンだけが
全てではない
ファンから心から愛され
引退を惜しまれた
お二人の様な
心優しき大人に
僕は成りたいです
お読みくださり
とても幸せです
ありがとうございました⭐
おことわり
宣伝目的のペタや読者申請等は
おことわり致します
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