恋愛の意味 #1 | 五月雨ゆか

五月雨ゆか

稚拙な文章ですが趣味で小説書いています。内容はすべてフィクションです。



某テレビ局 収録終わりの楽屋


「今日もいつも通り1時間押しだったね~」


「それが普通になってきたもんね」


「予定表に今日は2時間ぐらい押す予定ですのでそのつもりで!とかって書いてくれてたら良いのに」


「時間が押す前提はダメでしょ笑」


こんな他愛もない話をしながら帰りの支度をする。今日は丹生ちゃんと陽菜と3人で陽菜の家でお泊まりする予定なのだ。


「帰る準備できた?」


「ごめんなさい、もうちょっと待って」


「あ、じゃあ先に私トイレ行ってくるね」


「りょ~かい」


そういってトイレに向かう。久しぶりのお泊まりということもあって気分はルンルンだ。
トイレに着く直前で違和感を感じた。いわゆる第六感というのだろうか。トイレに入る前に通路の向こう側をチラッと覗いてみた。


少し離れたところに女の子が二人たっていた、向き合って何か話してるようだ。な~んだと思いトイレに入ろうとするがハッとしてもう一度柱の影から見てみた。よくみるとそこにいたのは…


「菜緒と…愛萌?…」
よくみると菜緒と愛萌だった。しばらく見ていると二人が見つめあってやがて…


「えっ…」

次の瞬間二人は唇を重ねていた。何も頭が真っ白になり、何も考えれなくなった。


二人がこちらに歩いてきたのでとりあえず急いでトイレに入る。足音が大きくなりやがて小さくなった。足音が聞こえなくなると自然と涙がこみ上げてきた。