13日、日曜日は「ハセツネ30K」というトレイルランの大会に出場しました。

ところで「ハセツネ」って何???

むかし長谷川恒男という天才的なクライマーがいました。

ヨーロッパアルプスの三大北壁を登攀したことで有名だそうですが、平成3年にヒマラヤで遭難死しました。僕も詳しくは知らなかったのですが、先日ご紹介した「神々の山嶺(いただき)」という小説で、この人をモデルにした「長谷常雄」という人物が登場します。

(319日の項参照)

この登山家を記念して、平成5年から東京都山岳連盟が主催で「日本山岳耐久レース」として、71.5kmのロングトレイル「ハセツネCUP」が毎年10月に開かれています。

今人気のトレイルランの草分け的な存在で、トレランを志すものにとって「ハセツネ」は憧れの響きがあります。

ところで今回参加したのはこの「ハセツネCUP」ではなく、このコースの一部を使った入門大会としての32kmのトレラン大会です。

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開かれたのは東京都あきる野市

関西人にとっては、「何、あひるの???」って感じでなじみがありませんが、東京都の西部、八王子市青梅市に隣接する奥多摩の一部です。

新宿から中央線でひたすら西に向かった終点、「武蔵五日市」駅。

和歌山から片道6時間かかります。

とにかく「ハセツネ」という言葉に惹かれて、はるばる参加しました。

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ずいぶん前置きが長くなりました。

前日立川というところで前泊し、朝7時半に武蔵五日市に到着。

東京都とは思えないのどかなところで、和歌山では散ってしまった桜が満開で出迎えてくれました。

全国から2000名の「好き者」の男女が、続々と集まってきます。

9時スタート。

距離は32km。序盤はロード(舗装道)中心で、まず5kmで約500mを上り詰めます。

スタートから30分は、ひたすら登りが続きます。

そしてこの急坂を登り切ると・・・

いきなり大渋滞。

よく見ると真ん中の山道に入る階段が律速段階になっています。

地下鉄出口のエスカレーターみたいですね。

ここで約20分待ち、山桜を眺めながらちょっと休息です。

後ろにもこれだけの行列。

ふだんの大会ではタイムは気になりますが、順位はあまり気にしません。

ところがこの「ハセツネ30K」で男子1000位以内に入ると、秋の「ハセツネCUP」への優先出場権が与えられます。

だからタイムはともかく、この時点でいい位置につけていることが重要です。

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一度下って、また500mほど山道を登って、やっと中間地点。

このあたりで順位をカウントしてくれるお節介な人がいて、この時点で808位。

大きく失速しない限り大丈夫そうです。

後半はトレイル(山道)ばかり。

しつこくアップダウンが続きます。

今熊神社を通り、

最後は桜の道を通って、

山道を下りるとゴール!

タイムは4時間52分、男子の順位は792位でした。

ゴールでは男女年代別の表彰式が行われていました。

こちらが総合優勝者、タイムはなんと2時間37分でした。(僕のほぼ半分!)

完走賞品はTシャツと、

地元特産の「のらぼう菜」。

ここから6時間かかけて、新幹線で帰宅しました。

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そんなことより、1000位以内を達成。

10月に開かれる「ハセツネCUP」の優先出場権を獲得してしまいました。

もうこうなったら、72kmを夜通し駆けるこのオカシナ大会に参加するしかない?