「聞く前にまず自分で考える癖をつけない人は、いつまで経っても一人前に社会人にはなれない」

 様々なところで奨励しています。
「わからないことがあったらとにかく質問しよう!」と。
 しかし、聞く前にまず自分で答えを出す癖をつけなければ社会人として失格です。まったくわからないのに聞かないのも困りますが、考えもしないで答えを最初から聞くのは「私はバカです」と言っているようなものです。

「わからない」という状況には、二種類あると思います一つは、「どんなに考えても答えが出てこない」状態。もう一つが「話を聞いた直後の今わからない」です。
 自分が質問される立場だと考えてみましょう。何か仕事上の指示を出した途端、すぐに質問されたらどう思いますか? 
「まず自分で考えろ!」って思いますよね!

 質問にはその仕方があります。まずは、間違えてもいいから自分で考えてみます。勿論、考えの課程も明らかにしていきます。そして、取り敢えず答えを出したとき、上司に、「これはこれこれ、こういうことで、こうすればいいのですか?」などと、自分なりの答えが何をどう考えて導かれたかがわかるよう説明し、その上で答えに自信がないということで質問をすればいいのです。
 質問をするということは、ただ「今わからないのですぐに聞く」ということではないし、そんなことで簡単に質問をしていけません。
 まずはしっかり自分なりに考えて導き出した答え、あるいは考えても導き出せなかった経緯を明らかにした上で、初めて問うのです。

 新入社員時代、超忙しい上司についた私は、まったくわからなければ、質問はしましたが、その前に徹底的に調べました。ただでさえ、頭が悪いことで上司に迷惑をかけていましたので、自分で調べられることはまずやり、上司の時間と手間をとらせないように努力しました。
 どんなことでも、質問する前に立ち止まって自分で考える習慣をつけましょう!自分で考えて出した答えは、間違えていたとしても無駄にはならないのです。答えの正邪よりも、その考える課程や習慣がもっと大事です。なぜなら、考え方や課程が正しければ、次からはその問題に関しては、正しい答えを導き出せる可能性が高くなるのです。でも、たまたま答えが合ってしまった場合、考え方や課程が正しくなければ、次回からまた同じ問題で行き詰まるでしょう。

 何でもまず人に答えを聞くのではなく、自分で考える癖をつければ、創造力や問題解決力が飛躍的に伸びるでしょう。
 ビジネスにおいて、答えは必ずしも一つではなく、複数あることはよくあります。従って、自分なりの思考過程で答えを見つけ、自分なりの方法で実行することも、一人前の社会人としては必要なことなのです。

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