私は人生も組織活動も大いに楽しむべきだと思っています。しかし、なぜ楽しめるかと言うと、俗の遊びと違って、努力すること自体楽しくなるからです。
 私たちは、生まれて死ぬまで、実は様々な競争と戦いを繰り返しています。皆が一律にやるので、それに気が付きません。でも、人生の成功者は、そのことに気づいています。早め早めに手を打ち、戦略的に組織活動をしているため勝利者になれているのです。

 私の場合、大学を出てから人生の本格的な戦いが始まりました。入れないはずの世界最大級の国際会計・経営コンサルティング会社のニューヨーク本社就職が、日本の大学卒業直後、決定。それも英語は大の苦手で仕事をこなす専門能力もまったくないのに、です。ただ、入りたいというだけで面接を受け、その場で内定が決まりました。まさかの出来事でした。
 しばらくして気づきました。人生は戦いの連続であり、戦うべき相手は他人でなく、弱き自己であることを。と言うのは、辛かったらいつでも会社を辞め、もっと楽な生き方もできました。もし、組織の中の他人と競争していたのなら、すぐに辞めていたことでしょう。
しかし、あまりにもレベルの差があり過ぎて競争になりませんでした。大人と小学生くらい差があったのです。周りの人も、なんでレベルの低い私がそこにいるのかわかりません。
 ですので、競争相手にもしてもらえませんでしたし、私もアッと言う間に負けるような無駄な競争は、したくありませんでした。でも精神的に辛くて毎日毎日辞めたくてたまりません。そうなると戦う相手は他人ではなく、弱過ぎる自分の気持ちです。
 有難かったのはアメリカ人上司です。とても厳しかったのですが、自己に負けられないくらい逃げ場をなくしてくれました。ただ、やるしかない、自己に挑戦するしかない状況を作ってくれました。おそらくその上司が怖過ぎて、やらざるを得なかったのです。逃げてもヤクザではないのですが、連れ戻される恐怖感や威圧感がありました。
 彼が人生も人間関係も生きるか死ぬかの真剣勝負の戦いであることを、身をもって教えてくれました。大変な能力のある彼自身でも、毎日「圧倒的努力」を続けることで、自己との壮絶な戦い繰り返していました。

読者登録してね

ペタしてね

アメンバー募集中