情熱あるプロとして徹底的に学ぶ


 これからの社会で成功するために最も必要なことの一つに、徹底したプロ意識を持つことが挙げられます。

高度経済成長期やバブル経済期では、特に専門はなくても、何でもこなせる「ジェネラリスト」が重宝されました。実際に、専門を持った「スペシャリスト」より、そのような「ジェネラリスト」の方が組織での評価が高く、出世もしやすかったのです。

それは、経済全体、またほとんどの会社が成長・拡大していたから成り立っていたことでした。しかし、今後は違います。

これからは、どの会社・組織に行っても、プロ意識のない人は、必要とされなくなります。それだけ、会社や組織は、効率、生産性、費用対効果を考慮しないと、生き残れなくなってきているのです。大企業でも必死です。


プロ意識のある人とは、専門バカではありません。情熱あるプロとしての自覚をもった人のことを指します。機会がある毎に紹介するのですが、私にとってのプロの定義とは次の通りなのです。


(1) 仕事に人生を賭けている

(2) 不可能を可能にするために限りなき努力をする

(3) 自分の仕事に誇りを持つと同時に謙虚

(4) 先や時代を読んで仕事をしようとする

(5) 時間より目標を達成させるために仕事をする

(6) 高い志・理念・目標に向かって邁進する

(7) 結果にすべての責任を持つ

(8) 成果によって報酬を得る

(9) 仕事において甘えがない

(10)能力向上のために常に学び、努力し続ける

(11)仕事を通して人間性・能力を高めていける

(12)謙虚にかつ貪欲に誰からでも学ぼうとする

(13)仕事を通して周りの人に夢と感動を与える

(14)仕事のために自己管理が徹底できる

(15)尊敬できる人(メンター)を持ち、その人から徹底的に学んでいる

(16)真剣に人材(後輩)育成している、または将来する決意がある


これらは、拙著『あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール』(明日香出版社)の「仕事のルール52」の「プロとしての意識を持って仕事しよう」でも定義している私のプロとしての条件でもあり、特徴でもあります。

中には実践するのがなかなか難しいこともありますが、情熱を持って目指し、挑戦することが大事だと思います。それがプロの所以です。

特に成功のポイントは、「情熱あるプロとして徹底的に学ぶ」ことです。「情熱」「プロ」「徹底的」「学ぶ」がキーワードなのです。

まず、何をするにも、これからは情熱がないと、人はついてきません。そして、単に情熱があるだけではダメです。そこには、プロとしての自覚と言動が伴っていなければいけません。

更に、中途半端では、成果はでません。何事も、特に徹底的学ぶことが必要です。徹底的に学びながら実践するのです。同時にやるのです。


 なぜ、徹底的に学ばなければならないのでしょう。

今後は激変するビジネスの環境の下、超革新的技術、システム、商品、サービスが出てきます。ですから、ベテランでもそのどんどん新しく変わっていくものを学び続けなければ、すぐに置いてきぼりになります。そうなると、会社や組織にとって邪魔な存在になるので、お払い箱となるのです。

従って、プロとして徹底的に学び、どんどん成果を出していかなければなりません。それこそ、情熱がないとやり続けられないことです。

逆にプロとして徹底できれば、報酬、役職、待遇面等で優遇されるでしょう。そういう人はどこの会社や組織に行っても、頼られ引っ張りだこです。

 ただ、既に述べましたが、ただの専門バカではダメです。そこに魂や志がなければ。つまり、魂や志の現れである情熱を持って仕事に当たっていれば、周りの人も慕い、ついてきてくれること間違いなしです。