伸びる会社の特徴
伸びている会社は、絶えずベンチャービジネスに挑戦し続けている。
そこに伸び悩んでいる企業にはない気概があり、失敗をするリスクを抱える一方で、大きな成功も収めている。
伸びている企業におけるベンチャービジネスとは、次の2つのことを指す。
1つは社内からベンチャービジネスを立ち上げ育てること。つまり、社内で予算をとり組織化した上で、「社内起業」(コーポレート・ベンチャー)として新しい事業に挑むことである。
従来の新規事業と違うのは、新規事業部や新規事業室など既存の社内組織の延長上で、社内のヒト・モノ・カネ・情報を使って行うことではなく、まったく新しい事業を起こすための組織を編成することであり、それは社内にこだわることなく、社外の有効なリソースをできるだけ使うことを意味する。
もう1つは、ベンチャーを立ち上げようする起業家に対して、出資をしたり、足りないものを提供したりするなど、総合的に支援をすること。それにより、社内ではできない革新的かつスピーディーなベンチャービジネスに、社外の起業家と共に挑むことができる。
いずれも今までの新規事業の立ち上げ方とまったく違う。若手や女性も含めてやる気のある適任者に任せ、権限を与える。上からコントロールすることなく、自由に伸び伸びやらせる傾向にある。
それにより、従来から考えられない斬新さとスピードで事業を育てていくことができる。そうしなければ本当のベンチャーは生まれ育たないことを、伸びている企業の経営陣はよく理解している。
ここで、伸びている会社の特徴をベンチャービジネスとの関わりの観点から紹介したい。
(1) 経営陣は、企業存続のためにベンチャー式の新規事業、つまりコーポレート・ベンチャーを育成することが必須であることを痛感している
(2) この後に及んでは、既存の新規事業開発部(室)などの組織体で、新規事業を立ち上げても本格的な核となる事業には成り得ないことを熟知している
(3) 経営陣は、社内だけで新規事業を立ち上げることでの成功率や効果の低さをよく理解している
(4) 「社内ベンチャー(推進)委員会」など、社内でベンチャーを育てるための研究・推進・支援組織を編成し、実質機能させている
(5) ベンチャービジネスに関する社外の「アドバイザリー・ボード」や人的ネットワークを組織し、定期的に相談並びに意見交換の場を設けている
(6) 社長自らが社内外のベンチャービジネスを推進し支援するよう、強烈かつ明確なメッセージを社員や社外の関係者(取引先、顧客、株主など)に機会ある毎に送りつづけている
(7) 経営陣が社外のベンチャー企業の経営陣やアドバイザーと、積極的に交流・情報交換している
(8) 社員や社外の関係者(取引先、顧客、株主など)から、新規事業、特にベンチャービジネスに関するアイディア・企画・計画・提案などがどんどん出てくる社内での雰囲気や仕組み作りができている
(9) ベンチャービジネスに関するしっかりとした予算と評価システムを確立し、適切な責任者も配置している