インターネットベンチャーとは?



毎日インターネットベンチャーの記事がマスコミを賑わせている。インターネットベンチャーとは一体どういった企業のことをいうのであろうか? これを説明するために、典型的なインターネットベンチャーの特徴を次に列挙してみる。


(1)経営者や経営陣が今までのベンチャー企業と比較にならないほど若い(学生や20代・30代)

(2)アイディアのステージから事業化させるまでの期間がきわめて短い

(3)アイディアや事業計画書のみで巨額(億単位)資金を短期間に集める

(4)経営者から従業員に至るまでスーツやユニフォームは着ず、カジュアルな服装で仕事が許される

(5)コミュニケーションのほとんどは、携帯電話とEメールで行う

(6) 事業を立ち上げて数年間は赤字経営を前提とする

(7)広告宣伝費に巨額(億単位)の資金を使う

(8)創業してから短期間(数年間)で株式公開を目指す

(9)創業間もない企業にしては事務所が立派

(10) 株式時価総額を短期間で急増させる

(11)スピード経営を最優先し得意とする

(12)創業よりグローバルに事業を展開することを狙う

(13)インベスターズ・リレーションズ(IR)活動を重視し得意とする

(14)大企業との提携を創業時より積極的に行う

(15)社外の専門家をフル活用する

(16)諸業務をできるだけアウトソース化させ、コアな事業にヒト、モノ、カネ、情報を集中させる

(17)最新の情報管理システムを導入する

 

これらの特徴を見て頂ければおわかりになると思うが、今までの中小企業像とかなり違う。最も違う点は、企業としての「潜在的急成長力」を秘めているところであろう。インターネットを駆使することによって、効率化させ急成長を実現させようとする事業スキームとも言える。

 インターネットベンチャーとは、ただ単にインターネットを使った急成長する可能性を持ったベンチャーではない。むしろ過去の常識や経験をも覆し、大企業や中堅企業を負かす「革命的・超効率的事業体」だと私はみている。もっと言うと、そのような体質を持ったエネルギー(人間)の集まりだ。

 特に同業の大企業は、「会社の規模が小さいから」「会社としての知名度がないから」「会社ができたばかりだから」などと高を潜っていると、あっという間に大手ベンチャーキャピタルや外資系投資銀行の資本が入ったり、同業他社と組まれたりして、立場的に逆転する可能性も十分にあるので、今は小さいからといっても、油断大敵だ。