「スピード経営」とは?
現代の経営において勝敗を決める最も大事な要因の一つは、スピードであろう。企業の中で今一番スピードのあるのがベンチャーだ。そして、最もスピードのないのが大企業であろう。従って、現状に甘んじている大企業はこれからどんどん競争力を失って生き残るのが難しくなると私は見ている。
一昔前は規模のメリットが大企業を強くしていた。だが、規模が大きくなればなるほどスピードが遅くなるため、今は反対に企業体質を弱くしている。そこで、どうしたら大企業でもスピーディーに動けるかを考えたい。
最近「スピード経営」という言葉をよく聞くが、その本質的な意味がおわかりになっていない経営者が多いようだ。一般的には「スピード経営」とは、今まで行ってきた経営のプロセスをただ単に速めることだと思われている。しかし、それは大きな勘違いだ。
「スピード経営」を一言で言うと、問題に一番深く関わり理解している最前線の人(担当者)に、その解決のための意思決定・実行の権限と責任を持たせることだ。そのことによって自然とスピードが速まり、経営効率が高まる。
スピーディーな経営を実行して頂くために、私がコンサルティング業務を通して経営者に提言している事は、次の7点である。
(1) 各事業部はできるだけ最小人数で構成する
(2) 最前線のスタッフ(最も顧客に近い担当者)にできるだけ権限をあたえる
(3) 平社員から社長までの層をできるだけ薄くする
(4) 短時間で意思決定できるよう普段から社員に様々な課題を与え考えさせた上、提案させる
(5) 100%近く情報を得るまで待つことなしに、60%位の情報を得た段階で決断する
(6) 間違えることを前提に、スピーディーな意思決定を実行すると同時に、軌道修正・変更もどんどん行っていく
(7) スピーディーな意思決定や実行を最重要評価項目にし、「スピード経営」に対する社内の徹底的な意識改革を行う