周りの人のいいところだけを盗もう
「あーあー。せっかくまともだと思って色々学べると思って期待してたのに、課長は優柔不断だし、グループ・リーダーはめちゃくちゃ短気。挙句の果てに東大出てるから賢いと思っていた先輩はズボラで超丼勘定……隣に座ってる祐子ちゃんはどけちで意地悪。私の周りには誰も尊敬できる人がいないや……」
友人宅で仕事の打ち合わせをしていた時、帰宅したばかりの新入社員のお嬢さんがため息をつきながら独り言。すかさず、聞くに堪えがたくなった父親である友人が一喝。
「お前何を偉そうなことを言っているんだ! お父さんだって上場企業の社長を十年以上やっとるが、欠点はいっぱいある! 完璧な人間なんていないんだ。第一そんなの人間じゃない! 人の欠点をけなす暇あったら、まず彼らの長所から学べ! お前なんか彼らと比較ならないほど欠点があるんだから」
少しお酒の力もあったようですが、優しい友人がこれほどの剣幕で叱り付けるのを見たのは初めてでした。ただ、指摘していることはまったく同感で、さすが多くの人を使い見てきた上場会社の社長とあって「見事」の一言につきます。
初めて会って相手が素晴らしいと判断した場合、ずっと素晴らしくいてもらいたいという気持ちは誰しも持っていると思います。しかし、少し付き合っただけでどんな人間かを知り得るのは、非常に難しいことです。
人それぞれ長所・短所があり、それが人間の証とも言えます。現実的に自分の周りにカーネギー、野口英世、ガンジー、キュリー夫人、マザーテレサなど立派な方々がいることはあり得ないことです。
大事なことは、どんな人にも長所があるので、周りの人々から優れたところはどんどん謙虚に学び盗んでいくことではないでしょうか。
経営コンサルタントとして様々な会社を見てきたことから、一つのユニバーサルなルールに気付きました。
それは、周りの人からいいところだけ盗もうという謙虚な気持ちをずっと維持できるかどうかが、勝ち組みに残るカギになることです。