人に変ってもらいたければ、ます自分が変ろう



あなたの周りに、相性の合わない人、どうしても気が合わない人はいませんか? また、もう少し、こうであってくれればと思う上司とか同僚とか。気の合う人と合わない人、顔を合わせると、どうしても嫌味な一言を言われてしまう人、必ずいますよね。避けて通れる関係ならいいけれど、そういうわけにもいかない場合、どうすればいいのでしょうか?

本音を言えば、相手に変ってもらいたい、しかしそれは相手もあなたに対して思っていることかもしれません。ではどうすれば……


こういう時、私は次の言葉を思い浮かべることにしています。

仏教の教えに「依正不二(えしょうふに)」といういう金言があります。これは、業の深い人間が集まる娑婆世界で、いかにしてより良い人間関係を作っていくか、ということの答えになっています。

簡単に言うと、自分と、自分の周りを取り巻く環境は、別のものではなく一体である、ということで、周りに起きる出来事も、周りにいる人間も、すべて自分自身の心の状態を映す、影なのだと教えています。

自分が動けば影も動きます。影に合わせて自分が動くことはありません。というように、環境を変えたかったら、まず自分を変えよという原理です。

初めてこの言葉を聞いた時、「なるほど!」と思いました。相手を変えるのは難しいことですが、自分を変えてみることならできますよね。


先日も、職場の上司とうまく行かないという相談を受けました。いつも高飛車に出て、自分勝手な命令ばかりする(ように見える)上司に就いていけない、というのです。

「あなたが少し心を広げて、上司の誕生日などに、ちょっとした贈り物をしてみては?」と私は打診しました。

彼は、用事がない限り話しかけるのもイヤな上司の誕生日に、意を決して小さなギフトをしたそうです。すると、その上司は意外そうな顔をしましたが、それからはたまに笑顔で声をかけてくれるように変わったそうです!

ちょっとしたことですが、相手より少しだけ、心を広く持つことですね。