ハングリー精神と謙虚さ
凡人が成功するためには、最低次の二つは必須だと思います。
一つは、ハングリー精神を持つこと、もう一つは謙虚であることです。両方とも大事で、いずれの一つだけではダメです。二つ揃ってはじめて意味を成すのです。
まず、人間として成長していくため、また次から次ぎにと起こる苦難を乗り越えていくためには、「何が何でも歯を食いしばって頑張るぞー」「故郷へ錦を飾るぞ!」というハングリー精神が必要です。ハングリー精神がないと弱き自己には勝てません。すぐにめげてしまいます。自分という人間は、最強の敵なのですから。
どんな戦いや競争でも、最後まで勝ち残る人は、凄いハングリー精神の持ち主です。競争の激しい米国実業界で、ビジネスを始めた時、それを痛感しました。
そんなことを言っている私も負けて続けてばかりです。強敵の弱き自分の心と毎日戦い葛藤しています。
こうして自ら律していかなければ、困難から、すぐに逃げようとします。また、追い詰められれば、自然と誤魔化そうともします。それを阻止して、頑張らせるのが、ハングリー精神なのです。ハングリー精神がなければ、様々な誘惑に負けて、アッと言う間にダメになっていくことでしょう。
スポーツの日韓戦、特に野球やサッカーの試合を観ていると残念に思います。
大体両チームとも同じくらいの実力か、もしかしたら、全体的に日本人選手の方が、韓国人選手より、力は上なのかも知れないのです。が、ほとんどの試合で日本が負けます。
どうしてだろうと、ビデオを再生して観ていると、一つの決定的事実を目の当たりします。韓国人選手の方が、圧倒的にハングリー精神があるのです。あるどころか、比較にならないほど強烈なのです。同じ東洋人でこれだけ、勝つことへの拘り・執念が違うかと思うと、驚かされます。
韓国人選手はどの試合でも、まさに必死という雰囲気です。まるで、戦争中の兵士のように、です。
彼らの言動を見ていると、勝つための執念で、ボールに食らいついていっているのです。残念ながら、そこまでのハングリー精神さを、ほとんどの日本人選手から感じ取ることができません。
何かいいプレーをしようと、周囲の目を気にし、お上品でカッコをつけるのです。ですから、迫力で圧倒的に負けているのです。
観ていて「こんなに意気込みに違いがあるんじゃあ、負けるなあ…」と予期させるのです。
人生のおいても同じです。勝つことへの、また成功することへの拘り・執念を持った人のみが、勝ち続け成功するのです。その根幹にあるので、ハングリー精神です。
ただし、ハングリー精神だけでは、成功できません。たとえ、一時的に勝って成功したように見えても、長続きはしません。なぜなら、単なる無礼な成り上がりであれば、必ず叩かれ、足を引っ張られるからです。時間の問題で、引きずりおろされます。
ですから、凡人が成功するために、もう一つ大事なことは、謙虚であることです。
勝って当たり前、成果が出て当然のような言動は一切避けるべきです。たった1回買ったり、成功したりしても、何の自慢にもなりません。もしかして、たまたまで、その時だけ運がよかったのかも知れません。
かつてピーター・ドラッカー博士は、会食中に次のように語られました。