時間の使い方がすべてを決める
世の中、貧乏人と金持ちの大きな差も含め不平等なことが多いと嘆く人がよくいます。果たしてそうでしょうか?
私は結果として差がついたのであって、世の中とてもよくできていると思っています。勿論、親が大金持ちで、遺産相続で資産を譲り受けることもあるでしょう。
人は、たまたま大金持ちや大事業家になるのでしょうか? そうではないと思います。確かに運よく少しの努力で大きな成果を出した人はいます。しかし、偶然ではないのです。
そこには、原因になることをしたから、その結果が生まれたという歴然とした「原因結果の法則」又は「因果の理法」が存在するのです。ですから、成果を出したければ、成果が出る原因を積んでいけばよいのです。
その点で最も重視すべきことがあります。それは、時間の使い方です。時間ぐらい万民に公平なものはないのではないでしょうか。どんな人も1日は24時間であり、1年は365日です。お金持ちだから、1日が25時間になったり、総理大臣だから1年366日になるなんてあり得ないのです。
成功している人とそうでない人の大きな違いは、この時間の使い方にあるのです。生まれてから同じ時間生きてきているのに、大きな差がつくのは、そのためなのです。
伝説の航空ベンチャー、サウスウエスト航空創業者、ハーブ・ケレハー元最高経営責任者(CEO)は教えれくれました。
「『原因結果の法則』から、もし成功したければ、夢や目標にしていることにできるだけ多くの時間を使えばいい」
国語も英語も大の苦手な私でしたが、高校卒業前に一大決意をしました。
「将来英語を駆使して世界中を駆け巡る『国際経営コンサルタント』になるぞ! そして、本を書きまくるぞ!」と。
色々な人に相談したところ、能力的に無理だから止めるよう言われました。それでも、どうしても諦めきれず、たった一度の人生なので、後悔しないためにも失敗覚悟ですべて賭けてみようと思ったのです。それで後先考えずに渡米したのです。幼少より学力や能力では、普通の人より著しく劣っていることは嫌というほど思い知らされてきました。自分が人より勝るたった一つの方法は残された時間を有効に使うしかないのは明確でした。
その時より私の仕事術で最も大事な考え方は、「時間帯効果」となりました。世間一般では、「費用対効果」を重視されますが、お金がなかった私には、そもそも費用はかけられません。あるのは時間だけでした。ちなみに20年以上経った今でも、「費用対効果」より「時間対効果」の方が大事だと思っています。使ったお金はまた稼げば取り戻せますが、失ったその頃の時間はもう二度と還ってこないからです。
そして、お金には実際限りはありませんが、時間は限られています。どんなに頑張って生きたとしても、100歳がいいとこ。ですから、生きているうちに成功するカギは、お金ではなく、時間です。時間を大事にしない人は、一時的にいくらお金があっても、権力を握ったとしても、それこそ時間の問題で無くなります。特に、今のような激動・激変するスピード社会になると、時間を大切にして素早く動けない人は、成功できないでしょう。
米国で大手国際会計・経営コンサルティング会社に10年間勤務した後、独立して国際経営・起業コンサルティング会社を立ち上げました。その時、私は大きな間違いを犯してしまいました。独立したてで、会社がどうなるかわかりませんでしたので、できるだけお金がかけないように、何でもかんでも自分でやろうとしたのです。自分がやったら間違いなくミスを犯すことまでも、です。