一つのことに賭ける



 成功者は皆、一つのことを徹底してやった結果、成功を手にしてきました。

成功できないでいる人は、色々なことをやり過ぎ、どれもこれも中途半端です。どんどん負け癖がき、何をやっても成果は出ません。

世界的な成功者を見てください。マイクロソフトのビル・ゲイツ会長は、コンピュータ・ソフトの開発・製造・販売に人生を賭けてきました。そのために、世界トップクラスのハーバード大学までも中退しました。他のことはまったくしませんでした。どんなに大成功しそうな話、儲かりそうな話にも一切乗りませんでした。その結果、世界最大のソフト会社を短期間で作り上げ、世界一の富豪として何度もランキングしています。

 バークシャー・ハサウェイを創業し、世界的投資会社に育て上げた、ウォーレン・バフェット会長も、若いときから投資事業一筋。それで、世界一の富豪として名を連ねるまでに。 「私が他人と違うことがあるとすれば、一つのことを10年単位でやることです。株式も一度取得したら最低10年は持ち続けます」と。

 彼のように成功者に共通しているのは、既に述べましたが、一つのことを徹底してやってきたことです。つまり達人としてその道を究めてきたのです。

 ビジネスの世界では、たとえ一つの分野で成功できたとしても、違う分野で成功できる確率は、極めて低いのです。なぜでしょう?

 まず、どの分野も競争が激しいのです。その上、その道のプロには、相当の試行錯誤と失敗の経験がないとなれません。でないと本物のノウハウが構築できないのです。

 一つのことでの成功ためのノウハウやシステムを確立するためには、最初にお金や時間を十分にかけ、数え切れないくらいの失敗を経験しなければなりません。

ですから、一つ成功したからといって、他の分野でも成功できると思い、安易に新しいことを始めたら、成功していた本業まで追い込まれるくらいの失敗を起こしかねません。