スケジュールの組み方はいいか、シミュレーションしよう



「スケジュールの組み方でその人の能力と人間性が表れる。現実的・効率的・効果的・情熱的なスケジューリングを」



 大して忙しくもないのに、「大変だ、忙しい! 忙しい!」と悲鳴をあげる人が職場にいませんか? 私の周りにもいます。

 普段暇している人がちょっと忙しくなると、大げさに忙しさをアピールするものです。

 そんな人は、気がつかないかもしれませんが、本当に忙しい人達から心の中で笑われているのです。ですから、気をつけた方がいいでしょう!

 絶対に、口が裂けても「忙しい!」とは言わないことです。言った瞬間、できる人達から、あなたは、その程度のスケジュールでキリキリ舞している、口先だけのダメ人間と見なされるでしょう。


 私も自分から忙しいと言う人をまったく信用しません。当てにもしません。そんな人に限って、ちょっと作業したことで、大仕事をしたかのように騒ぐものです。

「やった、今日は凄く仕事した! 皆も頑張って」と。

たまたまちょっと仕事したくらいで、こんな調子のいいことを言うのです。

 往々にしてあるのは、周りの皆は普段からその人より頑張っているものです。ただ、その人が知らないだけで。


本当に忙しい人は、忙しいとは一切言いません。忙しいのが当たり前なのですから、当たり前のことを、あえて周りの人に知らしめる必要はまったくないのです。

逆に普段忙しい人は、時間が空いたら空いたなりに、普段できないことをするので、やはり暇にはなりません。

それでも、忙しいとは言いません。


本物の忙しい人は、「スケジューリングの達人」です。

私にとって、「スケジューリング」とは、その人の能力と人間性をフルに反映する、現実的・効率的・効果的・情熱的なスケジュールを立てられることを指します。

皆それぞれ日々の仕事処理のスタイルややり方が違うため、スケジューリングはまちまちです。

そんな中、スケジューリング力を見るのに、比較的明確になることがあります。

それは、視察予定・計画を組んでもらえばいいのです。


仕事柄、私もたまに視察をしますが、業者のスケジューリング力のなさには驚かされます。おそらく、ハードなスケジュールにしないよう、遠慮しているところもあるとは思いますが。

たとえば、視察スケジュールを組む場合、朝一社、午後二社訪問というのが一般的です。しかし、せっかく遠くまで来て、色々見れば見るほど学べるのですから、最低朝二社、午後三社ぐらいは訪問すべきではないでしょうか?


私の場合、ブレックファースト・ミーティング(朝食会)で一社、その後の朝中に二社、昼食会でもう一社、午後に三社、そして夜の会食で最後の一社、計9社の人達と会うようにスケジュールを組みます。

それでよく、「忙しい」を連発するような経営者から次のことを聞かれます。

「そんなに、びっしりスケジュールを組み、短い面談をして、成果があがりますか? 機械じゃないですから……」

 そんな人には私から逆に質問させて頂きます。

「面談は長ければいいものなのでしょうか?」と。


 私は、面談に一番大事なのは事前準備、又は段取りだと思っています。

 自らの体験を通して申し上げますと、段取りがしっかりできていれば、短い面談でも十分成果は上ります、

一方、段取りが悪ければ、面談に長時間使っても、ほとんど成果は出ません。時間の無駄となります。

 考えても見てください。

 日本の総理大臣や各国の大統領含めトップの一件当りの面談時間はご存知でしょうか?短いと一分、例外の除いて長くても30分程度です。

 つまり立場が高い人ほど、面談時間が短くなるのです。

そんな短い時間で、一国、いや場合によっては、世界を左右するような大きな決断を瞬時に下さなければなりません。でなければ、次々来る問題を処理できなくなり、それが山済み状態となって、周りの政治家や官僚達はパニックとなるのです。


 それでは、現実的・効率的・効果的・情熱的なスケジューリングとは、どうやってやるのでしょうか?

 偉そうに言っている私は、実は新人の頃、スケジューリングにおいても、職場で最悪な人間でした。

 しかし、上司の見事なスケジューリング能力を盗み真似しまくって、なんとかプロとしてはやっていけるレベルまでに漕ぎ着けたのでした。


 上司がやっていたスケジューリングの中で、一番ポイントになることがありました。

それは、必ずシミュレーションをやってみることです。なぜなら、予定と計画を立てても、実際に一連の流れを通して見てみないと、スムーズにいくかどうかわからないのです。

特に移動を伴う会議は、思わぬところで時間を取られたり、邪魔が入ったりで、徹底的に何度もシミュレーションをする必要があります。

でなければ、ちょっとした予定の読み違いで、スケジュールは大幅に狂うでしょう。