「大きな声で話しさえすれば、あなたは自信満々で堂々とした魅力的な人間になれる」
大きな声で話し始めると、不思議なことに段々自信が出てくるのです。また、周りの人も、あなたが大きな声で話すことから自信があると思うことでしょう。
昔から、「声仏事を成す」と言われています。つまり、あなたの声の大きさが、生命力、即ち「元気度」「自信度」「躍動度」を表しているのです。
私も大物と言われる人とお会いする度に、普段より倍近くの大きな声で話すようにしています。
ただでさえ、迫力やカリスマ性において、大物に負けているのですから、「若々しさ」「存在感」「勢い」においては、負けないようにしているのです。
大きな声で話していると、強い人間や確信を持った人と自然に見られます。その強さに相手も押されて、協力してくれたり、同意してくれることが多くなります。大きな声にはそれだけ、相手を圧倒するものがあります。
ぜひ、試しにやってみて下さい。凄い威力を発揮しますので。
どんなに自分のことをダメ人間だと思っても、このように大きな声で話していたら、誰もあなたのことをダメだとは思いません。むしろ、魅力的に映るでしょう。
そう見られているのがわかれば、あなたは、更に自信を得ることができるのです。
ですから、やらないと損ですよね!
私は、日本の大学を出て渡米し、運よく大手国際会計・経営コンサルティング会社に潜り込み(就職)ました。入るまでは良かったのですが、英語力や専門能力が極端に欠けていたことから、仕事で前代未聞の大失敗を犯してしまいました。
ニューヨーク証券取引所に提出したクライアントに関する最終財務報告書の数字がかなり違っていたのです。
そのため、上司と私は、ニューヨーク証券取引所に、説明と謝罪に呼びつけられたのでした。
説明を始めるやいなや、上司は、とてつもなく大きな声で堂々と話し始めたのです。私はあっけにとられて彼の顔を凝視していました。
そしたら、彼が相手に聞こえなくらいの小声で一言。
「君もおどおどせず、大きな声堂々と話せ!」
それで、彼と私は、どんなきつい詰問に対しても、会議室の隅々に聞こえ渡るような大声で答えたのでした。
大声で話していると、堂々とし自信が出てくるから不思議です。
本来なら徹底的に追求されるはずの面談はずが、終始こちら側のペースで進みました。
最後に先方が結びました。
「どうやら、あなた方はやるべきことをやったようですね。人間のやることですから、運悪くミスが続くこともあるでしょう。今回の惨事は不運が続いたのですね。今後二度とこのようなことがないよう、プロとして厳重に注意をお願いします」と。
大きな声で堂々と話す上司と私の言動から、正直言って中身のない説明をしていたのですが、相手までも完全に納得させてしまいました。