通勤時間をフル活用する


 通勤時の電車やバスの中で寝たり、漫画や三流雑誌を貪り読む人が多いのに驚かされます。特に、かなりのサラリーマンは、それが当たり前になっています。

 おそらく、微かな癒しの時間になっているのでしょう。

 でも、限られた一日の中で、いかに学ぶ時間を捻出するかを考えたとき、とてももったいないことです。通勤時間ほど毎日勉強ができ、情報収集できる時間帯も珍しいのですから。

 よく考えて頂きたい。一日のうちで、本当に一人になれる時間はどのくらいあるのかを。意外に少ないものです。

 会社に行けば、上司・同僚・部下、会社を出れば、顧客や取引先。家に帰れば、家族がいます。親しい人がいれば、ついつい話してしまい、集中して勉強できないのです。

 たかが通勤時間ですが、毎日その通勤時間を勉強に費やしたら、どうなるでしょう?

 例えば、通勤で往復電車やバスに合計1時間乗っていたとします。週5日働いた場合、1週間で5時間、1ヶ月で20時間。すると12ヶ月、つまり1年で240時間も勉強に使えるのです。

 240時間もあったら、1時間のセミナーであれば240回も受けられるのです。どれだけ、勉強できるか、すごいことですよね!


 私は今、25分の電車での出勤時間を利用して、まず、新聞を4紙読みます。その後、習慣である詩を1つ作り、余った時間を読書に充てます。

帰りの電車の中では、もう1つ詩を作ります。そして、余った時間で本を読みます。

ちなみに、これを何年も繰り返してきましたので、今では速読が得意となりました。そのため、本は週に少なくとも2冊、多い場合は、5冊は読めるようになりました。それもほとんど通勤や移動時間を利用してです。

お陰で、学生時代は読書をまったくしていませんでしたので、悪かった読書力、文章力、構成力がどんどんついていっているのを実感します。

だから、今本業のコンサルティングや講演をしながら、1ヶ月1冊のペースで本が書けるようになったのです。

もし、私が通勤時間を勉強に充てていなかったら、今のレベルの仕事はできなかったでしょうし、そもそも、かなり勉強し続けなければならない、経営コンサルタントという仕事は、できなかったことでしょう。


 今までボーっと過ごしていたのに、いきなり通勤時間に勉強を始めるのは、大変でしょう。ですから、少しずつでもいいので、勉強になることをする癖をつけたいものです。

取り掛かりとして、私もそうでしたが、好きなことの勉強でもいいのです。それが、習慣化すれば、他の勉強もできるようになるものです。