組織に飛び込み揉まれる


 仕事や人生で成功するために最も鍵になることは何だと思いますか?

 いくつかあるとは思いますが、その一つに良い人間関係の構築が挙げられます。私はそれを「人間関係マネジメント」、そして、その能力を「人間関係マネジメント力」と呼んでいます。

 ちょっと考えてみて下さい。あなたの周りで成果を出し続けている人、成功している人を観察すると、何かわかりませんか。彼らは、人間関係マネジメントの達人ではないでしょうか。


 私も何をやってもダメだった頃を振り返ると、とにかく人間関係が苦手で、できるだけ他人とかかわらないでいました。いつも一人になって「やったー、これで誰からも邪魔されないで集中してできるぞ!」と、気楽に仕事ばかりしていました。

仕事ができるようになるためには、徹底して仕事をすればいいし、勉強で結果を出すためには、ガリ勉さえしていればいいと信じていたのです。

 しかし、それは大間違いであることに気付かされたのです。仕事と勉強は違うことがわかっていなかったのです。

 ある時から、仕事をやれどもやれども、全然成果が出なくなりました。

 どうしてなのかがまったくわかりません。

 確かに仕事に取り掛かっていた最初のうちは、成果は出ていました。でも、そのうち、行き詰ってしまいました。

 それで上司に相談したところ一喝。

「勉強は一人でもできるが、仕事は一人ではできない。一人でやるのは仕事じゃない。それは作業って言うんだよ。作業の集積が仕事だから、作業と仕事とは違う。仕事ではお客様にお金を出してもらえるまでに完成度を高めなければならないから、沢山の人の応援が必要なんだ」

 それで、周りの人の応援をお願いして仕事を進めていったら、大きな成果を出すことができました。

 それからというもの、徹底して周りの人を大事にするようになりました。でなければ、応援してもらえないので、仕事で成果は出せないのです。

 そのときに、本当に大事だと感じたのが、「人間関係マネジメント」です。

人間関係マネジメントとは、仕事で成果を出すために、どんな人とも上手くやり取りし、支援を取り付ける作業です。相手が性格・考え方・価値観の違う感情の動物である人間ですから、持てるすべての知恵や方法論を使って、できるだけ相手を立てながら、作業を進めていくのです。


 それではどうしたら、人間関係マネジメントの能力、つまり「人間関係マネジメント力」がつくのでしょう?

 長年の葛藤からの結論があります。それは相手が一人ひとり違う人間である以上、理屈ではないのです。この方法なら絶対上手くいくというものはありません。

 もう、人間の和、つまり組織に飛び込み、人間関係で失敗・ミスを繰り返しながら、身につけていくしかありません。

 それで、どんどん経験が増えていきますので、それと共に、人間関係マネジメントに自信がつき、力もついていくのです。