うちの会社では、「できません」「無理です」「不可能です」という言葉は禁句になっています。何でもやってみないとわからないので、まずやろうとすることが大事であり、それを奨励しているからです。
やる前から、ダメだと思っていたら、何事もできなくなるからです。できるかどうかわからないことを無理してやろうとするから、知恵も働かせようとするし、一生懸命頑張れ、力もついてくるのです。
しかし、そこには落とし穴があります。よく考えないで、二つ返事で受けてしまうととんでもないことになります。所謂、安請け合いとなります。
そもそもまずやってみるということと、安請け合いをしてしまうことはまったく違います。
できるかどうかわからない場合、すぐに「できません」と返事するのは、やる気のなさが伝わってしまうことから、失礼になることもあるでしょう。
「挑戦もしないで、よくもまあすぐに『できません』なんて言えるなあ!」と、呆れられることもあります。
ですから、頼まれたら返事は慎重でなければなりません。
言えることは、頼まれたことが明らかにできない場合、その場で丁重にお断りすることは、生きていく上で大事なマナーとなります。
自分には、また自分の人脈を持ってしても、100%できないこともあります。その場合、その場しのぎで、「とりあえずやってみます」だなんて調子のいい返事しようものなら、相手に期待させてしまいます。ですので、とても失礼なことです。相手はその期待でもって、成果を待ち続けることでしょうから、相手に時間的損をさせてしまうことになるのです。
それでも、紹介者にとてもお世話になっているため等々、むげに断れない理由がある場合でも、「申し訳ありませんが、この件で私ができる可能性はまずありませんが、確認するため1週間ほどお時間を頂けますか?」というぐらいで、誠実に対応する旨を伝えると同時に、決して相手に期待を持たせることのないようにしましょう。
私は昔これが徹底的なくて、しょっちゅうトラブルに巻き込まれていました。
相手が悩んだり、苦しんでいたりしたら、放っておけず、「なんとかならないか、自分なりに動いてみます」等と、いい人ぶって格好をつけたことばかり言っていた時期がありました。自分には何もできないくせに、です。とんでもない安請け合いをしていたのです。
それで、当然相手も期待します。場合によっては、「こんなに誠実っぽい人だから、何とかしてくれるに違いない」なんて思われ、結局何もできなくて、失望させたこともよくありました。
私としては、その方が誠実な対応だと思っていたのですが、その後の展開から判断したら、とても不誠実で人間社会でのマナー違反をしていることが、嫌というほどわかりました。
人によっては、いい方にばかりとって、まさに私が地獄に現れた仏様のように思い、期待が大きく膨らむのです。それでダメだった場合、詐欺にあったかのように思う人もいるくらいです。