あなたの市場価値は?


 転職したい場合、悩むのが、次にどこに行って、どんな仕事をするのか、です。でも、自分がやりたいことがわからない、またわかったとしても、その仕事ができるところに行けないという問題があります。

 そこで、まず「自分棚卸」が必要になります。

「自分棚卸」とは、自分にはどんな興味があり、何が得意・苦手で、社会的にどのくらい価値があるのか等々、要するに自分について掘り下げて分析・評価してみることです。それによって、普段は忙しかったり、ボーっとしていたりで、なかなかできない自分発見を実現するのです。


 面白いことがあります。これはいくつかの会社で調査してみたことです。

 具体的な目標を持って、毎日頑張っている人ほど、自分の評価が辛い一方、目標を設定することなく、なんとなく仕事して毎日を送っている人は、真面目にコツコツと働くという誰でもやっていることだけで過大評価し、周りの人が判断する以上の価値を自分につけてしまうのです。

 そもそも自分の市場価値というのは、自分で主観的につけるものではなく、評価すべき立場にいる人、たとえば先輩や上司、また転職候補先の担当者が、客観的につけるものです。ですから、自分がつける評価とは大きなギャップが出てくることが多いのです。


 弊社でも半年毎に、キャリア・カウンセリングをする際、社員一人ひとりに自己評価をしてもらいます。

 具体的な目標を持って頑張っている社員は自己評価が低く、今はいなくなりましたが、目標もなく、やる気のない社員に限って、自己評価は凄く高いのです。

 上司である私からすると、評価はまったく逆だったのですが。

何が違うのでしょう?

具体的な目標があるかないか、現実を厳しく客観的・長期的に自分を見る目があるかないか、です。