アドバイザーを見つけ、相談しよう

 米国に二十年近くおり日本に戻ってきて、組織運営面でとても不思議に思うことがありました。

それは、「アドバイザー、日本語では時々、相談役、顧問など言われる人々をなぜ確保しアドバイスを受けないのだろう?」と。その方々の長年の人脈、経験、知識、知恵、信用力、社会的影響力などを拝借しないのは大きな機会損失です。様々な失敗も経験してきている「先人の知恵」ですから、非常に貴重なアドバイスとなります。

少しの期間でも、社会に出て誠実に頑張って生きてきた人なら、それを評価し、アドバイザーを引き受けてくれる応援者は必ずいるはずです。もし、本当に誰もいないとしたら、それはあなたの、その時点での人間としての評価であり、信用力の表れです。ですので「今の場でもっともっと苦労し訓練を受けなさい!」と言われているようなものです。

アドバイザーをお願いする人は、有名人だったり、有力者である必要はありません。あなたに近い存在であればあるほど理想的です。あなたの長所・短所を理解し、親身になってアドバイス・支援してもらえるからです。

特に第一線でバリバリやってきた実力者ほど、引退しても何かしたくて仕方がなくなります。引退こそしていますが、社会に対して何か貢献したいと思われている経験豊かでお元気な高齢者の方々は、今世の中にいっぱいいます。

しかし、「老体の上、古い考えの自分なんてもうお呼びでない」と思い込んでおられる方も多いのです。非常にもったいない存在です。彼らこそ二十一世紀の大人材です。

経済的に豊かな彼らですから、何かお願いしたとしても、最低の費用、もしくは場合によっては無料で支援・アドバイスしてくれます。

ただ気をつけて下さい。彼らの意見やアドバイスを鵜呑みにしないで下さい。なぜなら、彼らは一昔の時代環境を生きた人達です。当時の常識や成功法は今の非常識・不成功法になることや、提案してくることも古いやり方であることもあり得ます。

アドバイザーの言う通りにしても、失敗した時に最終的に責任を取るのはあなたです。アドバイスを受けたとしても、最終的には自分の判断・責任で決断しましょう! それで離れていくアドバイザーとはそもそも縁はありませんので。