大事なことはメールではなく、直接会って徹底的に話そう



 メールが便利なことはわかりますが、なんでもかんでもメールでやり取りする人がいます。事務的なお知らせ程度であれば、連絡したい相手の時間を取らせず、情報を間違えなくスピーディーに伝えられるため、メールが有効な時もあります。

 しかし、相手の顔を通して微妙な反応を見ながら意見を聞いたり、キャッチボールをしながら中身を詰めていったり、話の内容から判断して感情が伴い細かいニュアンスを伝えなければならない場合などにメールを使っていたら、問題や誤解が生じるのは明らかです。


 昔弊社にいた若手社員C君は、私に意見や異論してくる時はいつもメールでした。それも理論立て、いかに自分の主張が正しいかを訴えるため、様々な細かい例を引用します。量が多いのでスピースをできるだけとらないようにとの彼なりの配慮からか、細かい文字で延々と書いてあるのです。読むのに三十分以上かかるメールもありました。

パソコン上の画面で複雑な内容を細かい文字で説明されると、読んでいて目が疲れ、段々頭が痛くなってきます。最初の頃は、できるだけ一つひとつの質問や異論に対しメールできちんと答えてあげるようにしていました。ところが、あまりにも頻繁になってきたので、C君のためにも会社のためにもならないと思い、厳しく注意しました。

「私は毎日会社に来ているのだから、たとえ会議や電話で忙しくても、言ってくれれば話し合いの時間を持つよ! お互いすぐそばに座っているのだから、いい加減メールでのやり取りは止めて、直接会ってじっくり話そうじゃないか!」

「すみません、僕、気が小さいので、社長と直接お話していると社長の気迫に負けて何も言えなくなるのです。今まで通りメールじゃダメですか?」

「A君、我々はサークル活動をしているのでも、喧嘩しているわけでもないじゃない! プロとしてお客様にいい仕事をし、喜んでもらってお金をもらっているんだ。お金をもらっている以上我々はれっきとしたプロだ。プロの大事な条件の一つは効果的なコミュニケーションができることだよ! このままメールで通す気なら会社を辞めてくれ! 君だけ例外扱いするわけにいかないから」

その後、C君は腹が決まったのか、直接会って本音で語れるようになりました。