成功者や運のいい人と付き合う

 不可能を可能にする人生を歩む上で、成功者や運がいい人と付き合うことは、必要不可欠です。場合によっては、あなたの成功の決定的なカギを握る人々です。なぜなら、運は、このようなあなたの周りにいる、成功者や運のいい人が持って来てくれる可能性が極めて高いからです。

 逆に失敗者や運が悪い人とばかり付き合っていると、あなたの運まで悪くなっていきます。失敗する人や運が悪い人には、上手くいかない傾向性があります。ある種の宿命のようなものです。

 しかし、失敗者や運が悪い人と付き合ってはいけないと言っているのではありません。ただ、ほどほどにしないと、いつもいっしょに行動を共にしていると、運命共同体のようにお互い沈没してしまう可能性が高くなっていきます。

 失敗者や運の悪い人と親密に付き合わなければならなくなった場合、彼らにあなたの幸運まで吸い取られてしまうため、よほど覚悟して付き合って下さい。

 できれば、失敗者や運の悪い人以上に、成功者や運のいい人と付き合うことです。それによって、失敗の因や運の悪さを打ち消す効果があるのです。

 なぜ、成功者や運のいい人と付き合うと、あなたも成功したり、運が良くなったりするのでしょう?

 一言で言いますと「類は友を呼ぶ」なのです。要するに、成功者はこれから成功する人を呼び、運がいい人は、運がよくなる人を呼ぶのです。

このことは、私が多くの成功者や運のいい人、特に大富豪や世界的起業家を間近に見てきて納得したことでした。

ですから、これはある種の法則と言っても過言ではないと思います。米国での成功者や運のいい人達は、皆例外なくそう思い、従っていますから。

ということもあり、私はこれを「類は友を呼ぶ」法則と名付けています。でも、最初に友人から、この「類は友を呼ぶ」法則を教わった時、私はまったく信じませんでした。逆に反発したくらいです。

「付き合う人で、自分の人生が決められてたまるか! 自らの人生は自らが切り開いていくんだから、誰と付き合おうと関係ない。まったく、バカバカしいことを言うな!」という感じで、腹を立てていました。

しかし、自らのと友人達の体験を通して、その「類は友を呼ぶ」法則が厳然と存在することを認めざるをえなくなったのです。

私が、最初に独立した時に、パートナーとして組んだアメリカ人は、私と出会う1年前までは富豪でした。ところが、不動産投資で大失敗し、追われるようにして私が住んでいたテキサス州に他州から引っ越してきたのです。

彼と知り合ったきっかけは、テレビを通じてです。

1980年代後半から、日本が米国に日本製品を大量に輸出し始めたため、価格・品質競争に敗れた米国製品が段々に売れなくなり、多くの米国企業が業績不振になっていきました。そのため、解雇されたアメリカ人労働者が急増しました。怒った多くのアメリカ人は、米国企業の業績不振と失業率の悪化は、日本のせいだということになり、一大「ジャパン・バッシング」(日本叩き)運動が起こりました。

その頃、米国での日本人ビジネスコミュニティーのスポークスマン役をボランティアとしてやっていましたので、「ジャパン・バッシング」運動に対する地元日本人実業家として、米国のテレビに出演しコメントしたのでした。

それを偶然観ていた彼が、私のことを「アメリカで大成功して大儲けしている日本人事業家」と大勘違いし、テレビ番組が終了後、私の名前を電話帳で見つけ、連絡してきたのでした。

彼は、私が大成功者で運がいいと思ったのでしょう。ですから、私といっしょにビジネスがしたいということで、毎日ストーカーのように電話をかけまくってきました。

あまりにしつこいので、会ってみたところ、人はいいので、「しょうがない。これも何かの縁だろう」と思い、暫く彼といっしょにビジネスをすることにしました。

ところがです! 彼はまったく運が悪く、やることなすこと失敗するのです。お陰で独立後どんどん運がよくなりつつあった私まで、道ずれ状態で、急に運が悪くなり、失敗し続ける有様。彼と組む直前まで、あんなに好調だったビジネスが、彼と組んだとたん傾き始めたのです!

それを察知した私は、彼とのパートナーシップを解消したのです。そしたら、どうでしょう。また急に運が良くなり、ビジネスも再度軌道に乗ったのでした。