誰かがやってくれるから
皆で何かをすることになった場合、「誰かがやってくれるだろうから、自分は何もしないでいよう」という姿勢の人が、必ずどんな組織にもいます。特に大きな組織の場合、一人くらい手を抜いても、大した影響はありませんので。ある種の大企業病ですね。
でも、このような「サラリーマン感覚」で生きいている人と何事も前向きにどんどん行動していく人とでは、大抵当の本人は気づきませんが、物凄い勢いで差がついていくことでしょう。結局、伸びる人とそうでない人、できるようになる人とそうでない人とは、最初に責任感があるかないかで決まります。つまり、責任を持って行動するかどうかです。
責任感のある人は、たとえ自分がリーダーでなくても、その責任に関わるグループのメンバーになれば、なんとかしようと一生懸命行動するものです。
一方、責任感のない人は、リーダーでなければ何もしませんし、リーダーになったとしても、その責任を誰かに譲ったり、なすりつけたりします。
「責任感のある行動が人を伸ばす」とは、以前アメリカで勤めていた国際会計・経営コンサルティング会社のアメリカ人上司、ビル・ヒビットさんが、よく私に言っていました。彼は早く私を一人立ちさせたかったようで、責任のある仕事をどんどん私に振ってきました。それで経験・知識・能力のない新人の私はいつも困惑していました。
(もっとできる人に振ってくれればいいのになあ……。何も僕みたいに、ダメな新人に押し付けなくても?)
心の中で毎日葛藤していました。あまりに頻繁なので、勇気を出してヒビットさんにお願いしてみました。
「仕事を頂けるのはとても有り難いのですが、私だけでなく他のスタッフにも振り分けて頂けないでしょうか?」
するとヒビットさんはニコニコして一言。
「ネイト(私のニックネーム)は、皆より消極的で行動が伴っていないから、行動してもうためにどんどん仕事を振っているのさ。そうでないと君は自分からやらないだろう? 自ら行動するようになったら、今のように仕事を振るのは止めるよ」
大反省した私は、「行動のネイト」と言われるくらい徹底して行動するようになりました。