若手だと理解しにくいことではあるが、仕事の付き合いの中で最も大切なことは、義理を重んじることだ。

 私は、義理とは日本特有のものだと思っていた。しかし、一般に合理主義が価値観の中心になっている米国においても、この義理というのは、ビジネス上の大事なルールになっている。

 インターネットに伴うメールでのコミュニケーションの広がりから、費用対効果や時間対効果、つまり合理性を強く追求するようになった今、若い人は日本社会での義理の大切さをなかなか理解できにくいことだろう。

 通常、義理とは人間関係や交際の維持のため、人として利害を離れてしなければならない最も大事なこととされている。

 実際に四半世紀の間、日・米・アジアでビジネスをしてきて、義理を欠いてしまった後の恐ろしい結果を、私は何度も経験してきた。

「建設は死闘、破壊は一瞬」と言われるとおり、それまで長年築き上げてきた人間関係が、たった1回の義理を欠いた言動で終わってしまうことが往々にしてある。まさに、それは致命的な末路となる。

 義理の中でも最も大切で、頻繁にあることの一つに、冠婚葬祭がある。

 これも会社の代表または一員として出ることになる場合があるものだ。

 そんなとき、ただ出席するのではなく、事前によくよく上司や先輩にアドバイスをもらい、できれば、冠婚葬祭のマナーの本くらいしっかり読んで基本的知識を得るべきである。

 また、会場では立場をわきまえて、自分は何をするべきかを考えながら、主催者側に立ってテキパキと行動すること。

 日常の仕事以外でも、冠婚葬祭でのあなたの対応は意外と目立つものである。社会人として、プロフェッショナルとして、しっかり評価されることだろう。

 だからこそ、それを機に評価の大幅なアップにつながるよう、全力を尽くしてみたらどうだろう。