突然知らない方が受付にいらっしゃることが多い。ダメな会社の場合、訪問者を受付で長く待たせていても誰も応対しない。自分の担当ではないからという発想だろう。

 お客様へのおもてなしが徹底されている会社では、受付で人を待たせることはしない。誰でも気がついた人が、さっと行って、どこのどなたなのか、会社の誰をたずねて、どのような理由で来社されたのかを丁重に聞きだす。

 それを伺った後、すぐに担当者に知らせ、応接室にお通しするなど、どのようにすべきかの指示を仰ぎ実行する。担当でなくてもだ。

 ここで大事なのは、社員一人ひとりが、会社を代表しているという意識を持つことだ。

「受付に来た人は知らない」「自分が接客しなければならないなんて聞いていない」「担当じゃない」「今は忙しいから応対できない」等々と、よく考えがちなものだ。

 確かに急な接客は自分の仕事から判断すると、一見想定外のことになるのだろう。

 しかし、会社の目的(お客様をはじめ会社にかかわるすべての方々に喜んでいただくことにより、売上・利益を出し成長する)からすると、その会社の社員になった以上、社員全員がその目的に向かって日々努力しなければならない。

 だから、担当でなくても、お客様へのおもてなしは、自然とできなくてはならない。

 お客様へのおもてなしができている人は、最速・最短で「できる人」になれる。働くことの本質的な目的・理由を把握し、それらに向かって努力しているからだ。

 そのためには、「会社=自分の家」としてシンプルに考えればいい。そうすれば、心ある人なら誰でも、突然知らない訪問者が来られても、きちんと迅速に応対するだろう。

 大切なのは、いつも自分が会社を代表しているという意識を持つことだ。なぜなら、外部の方から見れば、社長だろうと新人だろうと関係ないのだ。会社に属する人であれば、内部の人であり、その会社を代表する一人であることには、間違いないからだ。

 お客様や関係者の方々の理解や応援があって初めて会社は成り立つ。会社が成り立っているから、自分への給料が支払われている。どんなときにもそのことを肝に銘じ、感謝の気持ちを忘れず、お客様等へのおもてなしをすべきだろう。

 そんなことは、誰かに言われてするものではなく、一人前に社会人として自然にできなければならない常識である。