上司A「ネイト(私のニックネーム)、君は話す前に、もう少し何を言うべきかを考えたほうがいい! どれだけ的外れな話をしているのかわかるか?」
私「すみません。自分なりに一生懸命話してはいるのですが……」
上司A「一生懸命なのはわかる。しかし、他の新人に比べるとあまりにも話し方がひど過ぎる。自分で自分が何を言っているのか、どんな話し方をしているのかを意識しながら話したほうがいい」
私「はい。でもどうしたらそんな気の利いた話し方ができるのか、わからないのですが……」
上司A「まず、結論から先に言うんだ。君の場合、話し始めたらどんどん余計なことに脱線していって、そもそも何を言うつもりだったのか、また最終的に何が言いたかったのか、忘れてしまっているだろう! しかし、結論から先に言えば、後は付随的な話をすればいいから、一番話したいことは伝わる。そして、今までのように長話にならないようにするためには、結論を補足するポイントだけ、具体的な例を使って説明するだけでいい」
私「わかりました。そのように話すことができるよう練習します。ところで、話す時間はどのくらいがいいのでしょうか?」
上司A「仕事上の話だから、短ければ短いほどいい。できれば、三十秒から一分。説明が必要な場合でも、最長三分だ。それ以上話されても、聞く側の集中力がなくなるから、話す意味がなくなる」
私「わかりました。これからはできるだけ三十秒以内で話が終わるよう工夫します」
私の話しべたは、社内でも有名だった。だから、ほとんど大事な会議には呼んでもらえなかった。たまに呼ばれても記録係だ。話したそうにしていると、上司や先輩が「喋るな!」と言わんばかりの目で私をにらむ。
そんなことを知っていた直属の上司Aは、私の話し方をなんとか普通レベルまでに押し上げようと忠告してくれたのだった。
そのお陰で、そのとおり実践したら、決して上手いとは言えないが、話し方は俄然よくなり、人前で話す自信がついた。