先輩B「また、ブスッとした顔してつまらなさそうにしているな。なんかあっ

    たのか?」

  私「つまらなそうなんてとんでもないです。指示された仕事を必死にやっ

    ているんです」

先輩B「そうか、それならいいが。でも、お前、皆からの評判悪いぞ。新人の

    癖にニコリともせず愛嬌もないって。お前の言動を見て、あいつは傲

    慢なんじゃないかっていう人もいるぞ」

  私「えー。なんでそう思われるのでしょうか?」

先輩B「そりゃそうだ。お前は自分から全然周りの人と親しくなろうと、努力

    していないじゃないか」

  私「毎日、初めてやることばかりですので、緊張して余裕がなくて……」

先輩B「でもお前が一番下っ端なんだから、自分から頭を下げて親しくなる努

    力をしないと、誰も相手にしてくれないぞ! 仕事は個人プレーじゃ

    なく、チームプレーなんだから、新人なのに孤立したら、仕事どころ

    ではなくなるぞ。第一、そのうち仕事も回ってこなくなる。ただ真面

    目にコツコツやればいいってもんじゃない」

  私「わかりました。みなさんと親しくなれるよう、これから努力して自分

    のほうから行動してみます。ただ、具体的にはどうしたらよろしいの

    でしょうか?」

先輩B「えっ、そんなこともわからないの? プロフェッショナルどころか、

    社会人としても失格だな。とにかく、徹底的にコミュニケーションを

    とることだ。特によく質問して相談することだよ。お前が新人だか

    ら、わからないことだらけなのは、皆驚かないよ。だから、謙虚に質

    問・相談をすれば、どんどん教えてくれる。躊躇することなく、どん

    どん質問し相談することだ。そのほうが、上司や先輩からしてみた

    ら、知ったかぶりされるより、可愛いものだ」

 先輩Bが言われるとおり、その日から周りの人にどんどん質問や相談をし始めたら、周りの一人ひとりとだんだん距離が縮まっていくのを感じた。先輩によっては、懇切丁寧に教えてくれる人もいて、その人とはその後一番親しくなった。

 もし、私が自分のほうから、積極的に質問し相談にいかなければ、おそらくずっと周りの人と親しくできないでいて、仕事にも支障をきたしていただろう。そのことを考えると、先輩Bの容赦ない指摘には感謝している。