本物の「プロ」とは、具体的にいかなる人のことを言うのだろうか?

 私はそれを勝手に定義した。次の16条件を満たしている人、または目指している人であると断言してきた。

 

 ①仕事に人生を賭けている

 ②不可能を可能にするために限りなき努力をする

 ③自分の仕事に誇りを持つと同時に謙虚である

 ④先や時代を読んで仕事をしようとする

 ⑤時間より目標を達成させるために仕事をする

 ⑥高い志・理念・目標に向かって邁進する

 ⑦結果にすべての責任を持つ

 ⑧成果によって報酬を得る

 ⑨仕事において甘えがない

 ⑩能力向上のために常に学び、努力し続ける

 ⑪仕事を通して人間性・能力を高めていける

 ⑫謙虚かつ貪欲に誰からでも学ぼうとする

 ⑬仕事を通して周りの人に夢と感動を与える

 ⑭仕事のために自己管理が徹底できる

 ⑮尊敬できる人(メンター)を持ち、その人から徹底的に学んでいる

 ⑯真剣に人材(後輩)を育成している、または将来育成する決意がある

 どうだろうか? このすべての条件を満たす人はなかなかいない。しかし、私の上司がこのようなすごい人であった。だから、非常に尊敬できるリーダーだったのだ。

 みなさんも、この条件を目指して頑張ってほしい。私も日々、弱い自分と格闘しながら、この条件を満たせるよう挑戦し続けている。

 この定義に沿って言うと、すでに紹介したが、職場は「道場」であり、「人生大学」であることも理解いただけるだろう。

 正直言って、私は新人の頃、職場が「道場」であり、「人生大学」でもあることにまったく気づかなかった。

「仕事は専門能力を高めるツールであり、収入を得る手段。人生は人生で別のもの」と割り切っていたのだ。そんな表面的な理解しかしていなかったため、仕事もできるようにならないし、人間的にも全然成長できなかった。

 要するに甘えてばかりいたのだ。上司や先輩に従っているように見せて、じつは、我儘と自分勝手な判断で、仕事をしていたからどうしようもない。

 そのいい加減な姿勢を見た上司は、私を徹底的に鍛えてくれた。

 最初は〈なんで職場で上司からこんなにいじめられるのだろう?〉と理解に苦しんだ。しかし、それは、彼からすると、私が一日も早く人間として、社会人として、また、プロフェッショナルとして成長するための「愛のムチ」だったのだろう。

 そのお陰で、ようやく体で覚えることができたのだった。職場が「道場」であり、「人生大学」でもあるということを。

 そこで、仕事を通じて弱き我儘な自分に挑戦し続け、人間的に大成長しなければならないことの大切さを学んだ。

 今、私が、こうやってプロの「国際経営コンサルタント」として独立し、仕事ができているのも、その上司に鍛えていただいたお陰だと、心から感謝している。