新卒で働き始めているうちに「便利屋・浜口直太」に不思議なことが起こり始めた。上司や先輩たちが、レベルの高い仕事を徐々にくれるようになったのだ!
なんでも喜んで手伝っているうちに、上司や先輩たちが、私にもチャンスを与え始めたのだ。それものろいし間違いが多いのに、である。
なぜか?
それは、上司や先輩たちに気に入られたからだ。
社内ではいつも競争が激しかった。
目に見えないところでの足の引っ張り合いなども頻繁に行われていた。
しかし、私はそんなことに目も向けなかった。いや、自分が生き残ることで必死で、そんなことに目を向ける余裕すらまったくなかった。
上司がいつも言うことが骨身に染みていたのだ。
「我々が仕事をする目的は、いかにたくさん稼ぐかでも、早く出世するかでもない。いかにお客様をいつも満足させられるか、にあるんだ。そのためのカギが、徹底した気配りだ」
自分が気配りをすることで、職場での仕事がうまく回るのであれば、これほど嬉しいことはない。
自分の気配りが会社に貢献し、皆に喜ばれる。そんなことが実感できるなんて、最高ではないか。