責任感は持つべきだが、責任のない立場だからこそ、思い切って仕事をしてもいいだろう。責任は上司が取ってくれる。責任も権限もなくて、つまらないと思ったら、何をしてもつまらない。
しかし、CEOの気持ちで仕事をしたら、やりがいは必ず感じてくる。CEOというのは会社の顔。だから、その気持ちで仕事をすればお客様に対する責任感・真剣味が全然違ってくるのだ。それを一番感じるのが、お客様だ。
上司や先輩もあなたのその意欲に溢れた、積極的かつ誠実な態度を高く評価してくれる。
近年、三年以内で会社をやめる若者が多くなってきた。理由として、やりがいを感じられないからというものが圧倒的に多いという。
しかし、やりがいは与えられるものではない。自ら生み出していくものだ。
会社からやりがいを与えてもらおうとして待っていたら、どこの会社もつまらなくなるだろう。社員の努力なくして、やりがいを与えてくれる会社など、世の中に1社もない。そんな甘い考えは、お金をもらって働くようになったら捨てなければ、どの会社も長続きはしないだろう。
それでは、つまらない仕事でも、どうしたらやりがいを感じられるようになるのだろうか?
そこでカギになってくるのが、CEOと同じ気持ちで仕事をすることなのだ。
将来のトップリーダーとしての自覚を持ちながら仕事をする。そうしたら、仕事の幅は広がる。不満を漏らしている暇などなくなる。不満は、人から指図されるから、出てくるものなのだ。自分から積極的に考え動いていけば、一つひとつの仕事に責任感が出てくるため、不満など出てこなくなる。不満どころか、反省をくり返しながら仕事をするようになる。
CEOの気持ちが理解できれば、仕事に対して謙虚になれる。なぜなら、自分自身のリーダーとしての能力の限界を感じられるようになるからだ。
つまり、リーダーでないときにリーダーを他人事のように評価しながら発言し行動するときと、実際にリーダーになったつもりで発言し行動するときとでは、当事者感覚が違ってくるのである。リーダーの大変さや責任感の重さが身に染みるようになる。だから、謙虚になれるのだ。
謙虚になれる人は社会人として伸びる。自分の周りで起こったことすべてから、学ぼうとするからだ。
さて話は戻るが、
「今日からCEOと同じ気持ちになって、この会社を背負って仕事をしていってください」
というCEOの感動的なスピーチを聞いた私は、気合いが入った。
〈将来独立してCEOを目指している自分にとっては、こんなにありがたいお言葉はない!よっしゃ、頑張ろう!〉と。
ところが─。
極端に能力的に劣っていた私は、会社にとってすぐにお荷物的存在になっていくのを感じたのである。仕事ができなくて申し訳なくて、めげてしまうことばかり。それでも、CEOの言葉を思い出し、とにかく彼と同じ気持ちを持ち続けた。それが会社に対しての私のマナーだったのだ。
ありがたいことに直属の上司は、私のその姿勢をずっと見ていてくれた。そして、強烈な応援をし続けてくれた。会社で生き残れたのもその人のお陰だ。