人に好かれる条件の一つに、その人が持つ「明るさ」が挙げられます。親しみやすさと言い換えてもいいかもしれません。

 特に初対面では、この明るさがポイントです。

 微笑みを絶やさず、楽しそうに話を聞いてくれる人がいると、もっとその人と話したい、もっとその人のことを知りたいと思うようになります。こちらも初対面ですから、内心は、自分の話が面白いか、有益かを実は気になっているのです。そんなときに明るく接してくれると、心の重りが一気に外れます。

 対照的に、会話の最中に暗い顔をして、じっと考え込んでいる素振りをしている人に誰も好感を抱きません。「自分は何か気に障ることを言ったのだろうか?」と不安になってきます。

 明るさにもう一つ加えたいのが、人なつっこさです。ちょっとした「世話焼き」と言えるのかもしれません。

 初めて会った人にはどうしても遠慮しがちです。たしかに、まだ深い関係が築けていませんから、いきなりズカズカとプライベートな部分に踏み込んではいけません。しかし、せっかくの出会いの場ですから、必要以上に距離を置くよりも、いろいろな話をしてみたらいかがでしょう。

 私はよく「最近、何かお困りのことは、ありませんか?」と尋ねてみます。すると、ちょっとした悩みを打ち明けてくれることがあります。

 「その分野の専門家なんですけど……」

 「その情報を持っている人は……」

 このように、ほんの少し踏み込んだだけで、会話は一気に広がっていきます。それが、次に会うキッカケともなります。こうして少しずつ、たくさんの人と人脈を築いていくのです。