十年という長期に渡る目標や夢は、短期的な目標とはまた別で、できるだけ大きく膨らませたほうが頑張りやすくなります。

 自分が生きる指針、志に連なるぐらいまでに高めたいものです。

 前述した通り、私は「社長になる」という目標を描きました。

 そして、この目標に近づいていく過程で、十万人規模の会社社長の立場を想像し、様々なことについて考えるようにしたのです。

 別に十万人の会社をつくろうとは思わなかったのですが、トップとして結果を出すためには、それぐらいの高い場所から眺めなければならないと思ったからです。

 ですから、どんなに成果を出しても満足しません。

 「ここまででいいや」という発想がなくなるわけです。十万人規模の会社社長の立場で考えると、自分に足りない部分が次々に明らかになります。

 どこまで考えても、「まだ、何かあるのでは?」「まだ、できるのではないか?」という問題意識が生まれてきます。

 たとえば、ある電話がかかってきたとします。通常は、用件がすめばそれで終わりです。しかし、経営者の視点で考えていると、

 「もっといい方法はないか?」

 「もっと成果が出る方法はないか?」

 というように、この一本の電話が、さらなるサービスの糸口にならないか、営業につながらないかと考え始めます。と同時に、限りなく工夫材料が浮かんできます。

 経営トップになりたいという目標が、自然と自分の視点を高め、その結果、問題意識を持てるようになったのです。

 このように、夢や大きな目標は、あなたの生き方そのものに大きく作用していきます。だからこそ、でっかく描きたい。それが、一人の社会人としての幅を広げることにもつながっていくはずです。