私がアメリカの大手国際会計、経営コンサルティング会社に入社したとき、CEOにこう言われました。

 「入社したその日から、社長になったつもりで仕事をしなさい」

 つまり、平社員の目だけで仕事をしていたらダメということです。

 入社当初は自分の上司の他にも、課長、部長、本部長がいるわけです。まずは、最低でも一つ上のランク、課長の感覚をもってみると、甘い気分は吹き飛びます。

 そもそも、平社員気分で仕事をしていると、求められている成果がはっきりわからないまま、最終ゴールを設定してしまいますから、ゴール自体がブレることが多い。これでは、空振りで終わってしまう。

 一方、どんな小さな仕事を行うときも

「上司だったら、どう判断するかな」

「上司であれば、何を優先させるだろう」

 こんなふうに考える習慣を身につければ、上司が自分に求める成果や、何に期待しているのかがはっきりわかってきます。

 この感覚を身につけて初めて、上司が喜ぶ仕事ができますし、それが評価につながるわけです。

 まずは、出世や昇進を抜きにして、会社のリーダーとしっかりベクトルを合わせて、その目線で仕事をしていく姿勢が大切です。

 そして最終的には、自分が社長だと思って、社長の目線で仕事をできるようになったときに、会社とベクトルが合った仕事ができ、本当の意味で会社に貢献できるようになります。経験・知識は脇に置いておき、いつでも社長ができるぐらいの責任感を持って目の前の仕事にあたっていくというわけです。