私たちの人生の大半は仕事に費やすわけです。できることなら、自分の実力を発揮しながら、会社にも認められる存在になりたい。

 これは、当時新入社員であった私の本音でもありました。

 実にシンプルに考えると、職場には次の三つのタイプの人材しかいません。

 「この職場にいてほしい人」「この職場にいてもいなくてもいい人」「この職場にいてほしくない人」です。いてもいなくてもいい人、いてほしくない人は、会社の本音として「いらない」わけです。会社に貢献してないのですから、いないほうがいいのです。そのほうが余計な人件費を削減できます。

 では、どうしたら会社が必要とする人材になれるのか? 特に、右も左もわからない新入社員の頃、どうしたら会社から「いてほしい」と思われるのか?

 私が目標にしたのは、周りの人に認めてもらうということです。十人いたら六人に「浜口直太はいい社員だ」と言われるようにする。五勝五敗だったら引き分けですから、最低でも六勝四敗。つまり、勝ち越しを目指しました。

 そして評価してくれる人を一人ずつ増やしていきます。その結果、七対三、八対二になり、最後は十対◯を目指すのです。実際、いろんな人がいますから、十人全員から評価されるのは難しいのですが、とにかく一人でも多くの人に評価されることを重視しました。

 勝ち越しの評価を受けるという目標は、任せられた仕事一つひとつに対して設定していました。すると、「この仕事はとりあえずこれだけやればいい」「そこそこ納得してもらえるだろう」といった手抜きの発想はなくなるわけです。一つの仕事に対して、最低でも五割超の人から認められなければならないのですから。

 会社に一歩足を踏み入れた瞬間、周囲の厳しい目を意識する。まさに、そこは「道場」であり、「戦場」。こうした視点で仕事をすることで、仕事の合格ラインがみるみる高まり、自分の実力をアップできるのです。