営業
30、残業
一昔前までは、残業することがハードワークの象徴であり、美徳とされていた。高度経済成長期やバブル経済期では、その傾向は絶頂だった。仕事の中身はさほど大事でなく、「イケイケ、ゴーゴー」。とにかく就業時間後も会社に残って何かしていたら、協調性のあるいい社員ということに。
それは市場が拡大し、経済が潤っていたからの話。ビジネス環境が激変し、日本への外資侵入も含め国際的競争が激化した今、経営において費用対効果、時間対効果が最も問われている。つまり、大した生産性や効果も得られないのに、残業をする時代ではなくなったのだ。だから、多くの企業で「生産性のない無意味な残業は会社にとって悪!」という考え方が浸透しつつある。
そんな中、一流を目指すビジネスマンとして、残業をどう捉えていくべきなのか、だ。
答えは簡単。生産性の重視が一番であり、残業そのものが悪いことではないということ。
ポイントは、前々からしっかり計画を立てて、その計画を基に段取りよく進める。そして、仕事の生産性や効率を高め結果を出すこと。
新人たりとも、世の中はどんどん成果主義に変わりつつあることを肝に銘じるべきだろう。だから、「自分は新人で何もわからないので、成果もすぐには出せません」なんて言っている状況でなくなっている。逆に、「どうしたら、即戦力になれるのだろう。そのために何でもやっていこう!」という気概がないと、いつまで経っても成果も出せず、周りからの評価も上らない。
これからの残業の考え方とは、次のようになる。
しっかり無理のない計画を立て、効率よく仕事をして残業をしないことに全力を尽くす。万が一、締切や期日などが迫っていて、残業しなければ間に合わない場合、できるだけ関係者全員で協力・役割分担し、スピーディーに終わらせる。
そのため、新人だろうとも、そのお手伝いを徹底すべきだ。つまり、いかにしたら会社や組織に役立つ存在になれるかを絶えず自問自答してほしい。
「皆大変そうだから、自分でも役立つことがあれば、今日は残って手伝おう!」