帰り際
一昔前までは、上司や先輩より先に帰社するのは、職場のルール違反だった。実際に、協調性のない自分勝手な部下として見られ、昇進・昇格に影響していた。
しかし、今や欧米的な発想で、「生産性を高め、一日の仕事はその日の就業時間内に終わらせろ!」「ダラダラ残業するな!」と、定時に帰ることを奨励する企業が増えている。
だから、最初から残業することは考えずに、与えられた仕事を就業時間内に終らせることに全力を尽くすべき。
ただ、ときには猫の手も借りたいぐらい忙しい部署や上司・先輩達もいる。皆が一生懸命忙しく仕事をしている中、一人だけ帰社してしまうのも、評価はよくない。
まず、帰社する際は、「私で何かお手伝いできることはありせんでしょうか?」ぐらいの声はかけるべきだ。
それで、特になければ初めて帰社するのだが、その際にも「お先に失礼します!」と、元気よく部署の全員に聞こえるくらい丁寧に挨拶をする。
このような謙虚で誠実な言動は、上司や先輩達から、高く評価されるだろう。
「若いのにマナーができている、感心だなあ」と。
一方、時間になったら挨拶もなしにさっさと帰社してしまうと、上司や先輩も気付きにくい。よくあるのが、帰社直前に、雑用を頼みたくなるのだが、頼む前に帰られると、何か逃げられた気もして文句も言いたくなるものだ。
「あいつ俺達先輩がこんなに必死でやっているのに、挨拶もせずにいつの間に帰ったんだ? 逃げるようにして帰りやがって失礼なやつだ!」
実際にある会社ではそんな声も聞いたことがある。
また、帰る準備を時間になる前から始める人もいる。もう、やる気のなさ、自己中心的な姿勢丸出しだ。そんな人は、職場では絶対に信頼を得られない。片付けや帰る準備は、就業後にするべきことであるの肝に銘じてほしい。
もう一つ大事なことに、帰社前に一日の反省をすること。多くの企業の場合、毎日(業務)日報を書くことを義務付けられているが、なくても反省日誌ぐらいか書くべきだ。それによって、その日一日の反省をすると同時に、次の日の準備や段取りも確認しておくこと。
それを習慣化すると、していない人と比べると、プロフェッショナルとしての成長度違ってくるため、一年も経てば大きな差になっているだろう。