「組織の中で苦労すればするほど、人間として磨かれる」




 この世に生まれ社会的な営みを続ける以上、人は何らかの組織に加わらなければなりません。家庭も学校も会社もその組織の一つなのです。

組織に属して人と接し、組織や人のために貢献しようと務めることで、人間は人間としての大切なことを学び成長します。なぜなら、その過程で苦手なこと、嫌なこともやらなければならないからです。苦手なこと嫌なことやるから、人間は初めて成長できるのです。まさに我儘との戦いです。ですから、組織の中で我儘という壁を乗り越えなければ、人間的な成長はありません。

心しなければならないのは、会社や組織は人を鍛練するまたとない「道場」であり、「人生大学」なのです。単なる収入のために働いたり、人が集まる場所ではありません。


 そんな偉そうなことを言っている私も、新人の頃は勘違いしていました。職場で何をしてもうまくいかず、怒られてばかりいました。

 当初は、私が単に能力が低く仕事ができないからだと思っていました。

 ところが、先輩の一喝で初めて気づいたのです。

「君は、仕事ができない以上に我儘過ぎる! 新米なんだから、なんでもやらせて頂きたいという謙虚な気持ちで働かなければ、会社は辞めた方がいいよ。職場は自己を磨くところで傲慢なやつはいらないから」と。

 尊敬していた優しいはずの先輩からのその言葉はとても心に刺さりました。私としては仕事ができない分謙虚にやっているつもりでした。しかし確かに、好き嫌いが言動に出ていたのかもしれません。

ですので、猛反省し、それからというものは、「組織の中で苦労し鍛えて頂こう」との決意をしました。頼まれたら何でも「はい、わかりました!」と明るく元気に笑顔で答えることに徹しました。

 勿論嫌なこと辛いこともいっぱいありましたが、苦労すればするほど人間として磨いてもらっていると思うと、とても有り難く感じました。