あなたは子供の頃、将来何になりたいと思っていましたか? 


 宇宙飛行士、サッカー選手、学者、看護師、会社の社長……。人それぞれに夢があったと思います。 


 それでは、そのころ持っていた夢に近づくために、あなたはどれだけの努力をしてきましたか? 


「夢は、あくまでも夢。現実の人生とは関係ない」と思っている人は、昨年、西武ライオンズからメジャーリーグのボストン・レッドソックスへの移籍が決まった松坂大輔投手の場合を思い出してください。彼は小学校の時の作文に、「プロの野球選手になり、100億円プレイヤーになる」と書いていたといいます。その夢は現実となりました。プロ野球の選手として活躍し、さらにメジャーリーガーとして100億円以上の契約を達成したのです。それまでには、たゆまぬ努力があったはずです。もちろん、とびぬけた才能も、運のよさも味方したでしょう。松坂投手の場合は例外中の例外かもしれません。それでも、夢に向かって具体的な努力をすることは、誰にとっても生きていく原動力になると思います。たとえ夢はかなわなくても、十分な努力をしたことが貴重な経験となって、次の目標に向かう力を与えてくれるはずです。 


 前述したように、私は高校三年の時、「国際経営コンサルタント」を目指そうと決心しました。そして、その目標を実現するために、一枚の紙に自分の人生計画を書き留めました。その、一部をご紹介しましょう。 


・22~32歳 日本の大学を卒業後、アメリカの大手国際会計・経営コンサルティング会社で修行。その間、経営大学院でビジネス理論を学び、教え、MBAを取得する。 


・33~42歳 国際経営コンサルタントとしてアメリカで独立。経営を安定させ、日本にも逆進出する。 


・43~52歳 業界でオンリーワンの存在となる。ベンチャー・コンサルティングで「ナンバー1」になる。仕事の一環として、ビジネス作家としてデビュー。本を100冊以上出し、100万部以上売る。 


・53~80歳 趣味、ライフワークとしてのコンサルティング業をしながら、世のため人のために生きる。人の相談に乗り、激励・応援しまくる。本を300冊以上出し、3000万部以上売る。最後まで信念を貫き通した余生を送る。 


この人生計画書を書いてからおよそ二七年、日数にして約1万日が過ぎました。自分で書いたこの紙をいつもお守りのように身につけ、毎日3回以上見ていたので、最低3万回以上、眺めたことになります。今ではその紙はボロボロで、文字はもう読めません。 


 私は46歳になりましたが、ほぼこの計画書通りの人生を歩んできています。100冊以上の本を出すことを目指し、近年は本の執筆に力を入れています。誰に強制されたわけでもありませんが、何とか時間をやりくりしては書き続けています。「人間、苦手なことでも命がけでやり続ければ、必ず大きな成果が上がる」ということを、自らの生き方で証明したいのです。自分を向上させるためには、できるだけ高い志を持つことが大切だと思います。