通勤時間や隙間時間を有効に使うためには、自己管理が必要です。生活や仕事にプラスにならない悪い習慣をやめることが手始めでしょう。 


 悪い習慣にはいろいろあります。いつも時間に遅れる。ついウソをついてしまう。酒を飲み過ぎる。タバコを吸い過ぎる。夜更かしをする。食生活が不規則。ムダづかいがやめられない……。並べるときりがありません。 


 自分にとってよくない習慣だと判断したら、努力をしてやめる。それができるかどうかで、その後の人生が大きく左右されます。酒もタバコもすべてやめて聖人君子なれ、ということではなく、自分が「やめよう」と思ったときに、やめられるかどうかがポイントです。 


「やめたい」「やめなければいけない」と思いつつ、自分に負けて、悪い習慣をダラダラ続けてしまうと、後ろめたさがつきまとい、生きていて楽しくありません。何より自分自身に対する自信が持てなくなります。 


 悪い習慣をやめられるか否かは、自己管理ができるかどうかを図るバロメーターにもなります。アメリカでは、「自己管理ができない人は管理職にしない」というのが原則です。「自己管理のできない人が、どうして組織の管理ができようか?」という論理です。肥満も喫煙も自己管理能力が欠如していることの証しとみなされます。実際、アメリカでは、仕事ができる人は決して太っていないし、タバコも吸いません。 


 人間は努力すれば成長できます。悪い習慣をやめることは、「弱い自分」と闘うこと、すなわち自分への挑戦です。この挑戦を避けて、他人の非難ばかりしている傍観者は、仕事のプロにはなれないし、人間としても一流にはなれません。そればかりか、組織にとって邪魔な存在として扱われてしまうこともあります。自分に挑戦して、勝つことができれば、人間として一歩前進。仕事の場でもその結果が表れることでしょう。