あなたは現在の仕事に、どのような姿勢で臨んでいますか?
生活に必要な収入を得るためですか。将来、独立するための資金を貯めるためですか?
ある年齢になったら仕事をするのが当たり前だからですか?
もちろん、収入を得ることは仕事の重要な目的に違いありません。
しかし、仕事の意味はそれだけでしょうか。
給料をもらうために、与えられた仕事を漫然と片づけている人と、プロとしての自覚を持って仕事に取り組んでいる人とでは、５年後、１０年後に大きな差がつきます。プロ意識を持って仕事を続けてきた人は、必ず大きな成長を遂げているはずです。
私は多くの優れた経営者とお付き合いをしていますが、それらの人たちに共通しているのは、仕事に人生を賭けていることです。仕事は収入を得るための手段ではなく、仕事がその人の人生そのものなのです。すべてが仕事の糧となり、仕事のプロとしての成長につながっています。
一流といわれる経営者は、仕事以外の勉強や遊びも、とにかく一生懸命にやりますから、意外な方面で意外な能力を発揮したりもします。
仕事には熱心に取り組むが遊びは適当に、という人たちは、大きな成功者とはなっていません。物事に取り組むことで人間の幅が広がり、人に夢と感動を与える仕事ができるのでしょう。
経営コンサルタントとして活躍している大前研一さんも堀紘一さんも船井幸雄さんも、遊びの達人です。
大前研一さんのプロフィールの趣味欄を見ると、スキューバダイビング、スキー、オフロードバイク、クラリネットと、実に多彩です。私もお付き合いしているブックオフ会長の坂本孝さん、ファンケルグループ前代表の池森賢二さん、ワタミ社長の渡邉美樹さんなども同様に、仕事をするときも、遊ぶときも一生懸命にやっています。
遊びをしながら、仕事に向かうエネルギーをインプットしているのでしょう。まさに、「よく学び、よく遊ぶ」人たちです。
もちろん、「よく遊べ」だけをやっていたのでは、ただの遊び人。いつまでたっても仕事のプロにはなれません。「人生を賭ける」という意気込みで仕事に臨めば、それだけのものが返ってくる。それが仕事の醍醐味なのです。