だいぶ昔、私の知人で、社長や上司の批判ばかりしている人がいました。
「あ~あ~。なんてダメ社長(上司)なんだろう! こんなにダメな人が、仕切っているから、この会社はダメなんだ」
会うと必ずと言っていいほど、こんな愚痴が飛び出します。
同調でもしようものなら、私までマイナス(ネガティブ)思考になるので、却って厳しく言います。
「人は人でしょ! 他者の批判をする時間があるのなら、なんで自分に力をつけたり、磨くことに、その時間を使わないの? 人の批判ばかりしていたら、単なる評論家となり、一番損をするのは、自分なんだよ!」と。
返す言葉がないのか、いつもそこで彼は黙ってしまいます。そして、私と別れた後、今度は私の批判を大々的に始めるのです。
「浜口って理屈っぽいやつだ。人に説教ばかりしていて、すごく傲慢だ。できもしないことをやろうとするバカ者だ。あんなダメ男と付き合っていたら、バカを見て大損する」
そんな彼の言葉がアッと言う間に広まっていきました。
そのため、私は当時、一時的でしたが、周りの人から信用を失なってしまいました。始めは、私のことを知らないほとんどの人は、皆彼の言うことを信じたのです。
しかし、嘘や根も葉もない噂というものは、不思議です。自然とそれらは、嘘であることが証明されていくのです。
その彼は、その後、上司や社長から信用を失い、様々な会社を転々としているのです。
酷い時は、1年間で会社を3回も変わったのです。いずれもクビになったのです。
そんなことを知った私の友人経営者達は、謝ってきました。
「嫌な思いさせて申し訳ない」と。
しかし、私個人としては、彼は反面教師で、非常に大事な経験をさせて頂いきました。
本当に有り難く思っています。
他者の批判ばかりしている人が、どれだけ惨めな人生を送らなければならないかを証明した事件でした。
私もダメ人間ですので、たまに人の批判をしたくなることもあります。そんなときほど、時間的に余裕があるのです。
つまり、仕事や人生に全力をかけていないときなのです。
彼のことを思い出し、「あーいけない、いけない。批判したとたん、自分も本当にダメ人間になってしまう! 気をつけなければ……」
彼のお陰で、仕事でダメでも、人間としてダメにならないよう気をつけようと、いつも注意しています。