一生懸命仕事に打ち込んでいるのに、会社や組織での評価が悪い人は多いです。

 なぜだかわかりますか?

 会社や組織、特に上司が優先・重要視していることに全力で当っていないからです。


 私の会社の社員にもいます。私が、ある仕事を全力でやってもらいたいと思って担当にしたにもかかわらず、担当にしたことはほどほどで、他の仕事ばかりやっているのです。

 従って、一番評価が問われる担当の仕事では、成果が出てきません。当然、悪い評価をつけます。

当の本人は、「仕事をあんなに一生懸命やったのに、なんでこんなに低い評価なんだろう?」と不思議がっている様子です。

私はこういう人を「仕事のセンスがない人」と呼んでいます。

センスがないから、仕事の中で何に一番力を入れていいのかわからないのです。もっとセンスがないと感じるのは、わからなければ、素直に上司や先輩に聞けばいいのですが、それすらしないのです。

そして、独自の間違った判断で、好きな仕事ややりやすい仕事に暴走してしまうのです。そんな独りよがりの仕事をしていて、評価が高くなるはずがありません。


 肝に銘じておくべきことは、あなたより上司の方が仕事のことを理解し、あなたが組織の一員として、いつまでに何をすべきかを把握しているのです。

 ですから、素直に教えを請うて、上司が期待することに全力で頑張ればいいのです。

 そうしたら、たとえ成果がなかなか出なくても、「ちゃんと言ったとおりやっている。素直なやつだ! 彼(彼女)なりに頑張っている」との認識になります。そして、いい評価をします。

 松下幸之助氏ではないですが、上司は、素直に言われた通り全力でやれる人は今はダメでも将来伸びることを知っているのです。


 私も新入社員時代、能力は120人中ビリ(新入社員研修後のテスト結果)でした。しかし、上司が言われるがまま徹底して素直に仕事をしてきました。

 そうしたら、専門能力では相変わらず低迷していましたが、どんどん出世させて頂きました。気がついたら出世頭になっていたのです。

 同僚達は不思議がっていました。が、能力のない私にとって当時最も大事である「上司から評価の優先・重要項目を教わる」ことを徹底してやり、今何を求められているかを絶えず確認して全力でそのことに当りました。

 上司は、彼が立てたその仕事の姿勢を評価してくれたのだと思います。

 これをチャートで説明しますと、次のようになります。


 上司から評価の優先・重要項目を教わる

 優先すべき大事な仕事に全力を注げる

 集中して仕事ができるようになる

 上司が期待していることで成果が出る

 上司が高く評価する

 嬉しくなる

 自信がつく

 やる気が出る


 如何ですか。努力を無駄にしないためにも、徹底して上司から評価の優先・重要項目を聞き出し、その項目達成のために、全力をあげてみて下さい。すごく評価が上がりますから。